R・ナダルのクレー勝率は9割超。R・フェデラー、N・ジョコビッチは?ハードや芝では?
2017年のクレーコートシーズン真っ只中のATPツアーですが、それぞれの選手によって微妙に得意サーフェス(コート)が異なっているんですね。
その中でもR・ナダル、R・フェデラー、N・ジョコビッチのそれぞれのサーフェス別の勝率についてATP公式ページで特集されていましたのでご紹介します。
おまけに大相撲の歴代横綱との比較も。
スポンサーリンククレーキング、R・ナダル
“King of Clay”とも呼ばれ、クレーの絶対王者として長くツアーに君臨してきているR・ナダル。
近年は怪我の影響もあって全体的なパフォーマンスが落ちてきている印象はありますが、それでもクレーでの強さは際立っていますね。
今シーズンはモンテカルロ・ロレックス・マスターズ、バルセロナ・オープン・バンコ・サバデルの2つの大会で10度目Vを達成していますね。
そしてそのキャリア通算勝率(クレーのみ)は、
選手 | 勝敗 | 勝率 | タイトル数 | 出場大会数 | 優勝確率 |
ラファエル・ナダル | 375勝34敗 | 91.69% | 51 | 87 | 58.62% |
2005年4月11日から2007年5月20日まで記録したクレーコート81連勝という成績が証明しているように、クレーでの圧倒的な力は明白ですね。
ビョルン・ボルグの251勝41敗、勝率85.96%
イワン・レンドルの327勝76敗、勝率81.14%
がR・ナダルに続いていますね。
なお、画像のR・ナダルの勝率0.915は2017年2月時点の数字ですので、今シーズン2大会の成績10勝分が追加されて91.69%に上昇しています。
加えて、R・ナダルの記録で注目すべきなのは出場した場合の優勝確率ですね。87大会に出場して51大会で優勝を飾っていますのでその確率は58.62%。
比較としてN・ジョコビッチ、R・フェデラーの記録では、
選手 | 勝敗 | 勝率 | タイトル数 | 出場大会数 | 優勝確率 |
ラファエル・ナダル | 375勝34敗 | 91.69% | 51 | 87 | 58.62% |
ノバク・ジョコビッチ | 178勝44敗 | 80.18% | 13 | 53 | 24.53% |
ロジャー・フェデラー | 214勝68敗 | 75.89% | 11 | 75 | 14.67% |
2人も立派な数字なんですが、R・ナダルと比較すると霞んでしまいますね。特に優勝確率は倍以上、R・フェデラーですら4倍の差がついています。
まあ同時期にプレーしている事を考えれば、それは当たり前の事なので当然といえば当然ですね。
R・ナダルの横綱相撲ぶり
R・ナダルのクレーでの戦いぶりはまさに横綱級ということで、大相撲のデータと比較してみましょう。
大相撲の第69代横綱、白鵬は勝率84.5%。
昭和の大横綱で第48代横綱、大鵬は勝率83.8%となっていますので大横綱でもR・ナダルのクレー勝率を上回るのは大変難しい事です。
歴代横綱でR・ナダルのクレー勝率を上回るのは、
第15代横綱の初代梅ヶ谷藤太郎(95.1%)
第4代横綱の谷風梶之助(94.9%)
第12代横綱の陣幕久五郎(94.6%)
第7代横綱の稲妻雷五郎(91.9%)
この4名のみです。
第15代横綱の初代梅ヶ谷藤太郎でさえ明治時代の話ですから、相撲史に近い話ですね。
また、連勝記録では第35代横綱の双葉山が残した69連勝が最多ですから、R・ナダルの81連勝という記録はすさまじいですね。
今シーズンの成績次第では稲妻雷五郎の勝率91.9%を超える可能性もありますのでテニスファン・相撲ファン共に大注目・・・かもしれません。
以上、大相撲と無理やり比較してみました。
ハードコートでは?
テニスのATPツアー大会ではハードコートで開催される大会が一番多いのですが、そのハードコートの記録を見てみると、
選手 | 勝敗 | 勝率 | タイトル数 | 出場大会数 | 優勝確率 |
ノバク・ジョコビッチ | 510勝97敗 | 84.02% | 51 | 140 | 36.43% |
ロジャー・フェデラー | 687勝140敗 | 83.07% | 63 | 199 | 31.66% |
ラファエル・ナダル | 400勝122敗 | 76.63% | 16 | 133 | 12.03% |
勝率ではN・ジョコビッチとR・フェデラーでは約1%の差ですね。
ハードコートでは「スペシャリスト」と呼ばれるほど専門性の高いサーフェスではありませんから、独裁体制を築くのは難しいのでしょう。
ちなみにR・フェデラーは2005年2月17日から2006年3月5日までのハードコート連勝記録56連勝を記録していますね。
芝の王者、R・フェデラー
R・ナダルが「赤土の王者」と呼ばれたりする一方で「芝の王者」R・フェデラーの存在もチェックしておきましょう。
グラスコートにおける3人の記録は、
選手 | 勝敗 | 勝率 | タイトル数 | 出場大会数 | 優勝確率 |
ロジャー・フェデラー | 152勝23敗 | 86.86% | 15 | 38 | 39.47% |
ノバク・ジョコビッチ | 69勝16敗 | 81.18% | 3 | 18 | 16.67% |
ラファエル・ナダル | 58勝17敗 | 77.33% | 4 | 21 | 19.05% |
芝で開催される大会の絶対数が少ないので他のサーフェスと比較するのは難しいですが、R・フェデラーの優勝確率は際立っていますね。
R・フェデラーの獲得タイトル15のうち7勝はウィンブルドン、8勝はウィンブルドンの前哨戦として有名なゲリー・ウェバー・オープン(ハレ大会)での優勝ですね。
2003年7月10日から2008年7月6日までR・フェデラーが記録した65連勝がグラスコートの最多連勝記録となっていますね。
全サーフェスで見てみると?
全てあわせてみてみると(勝敗、勝率は除く)、
選手 | タイトル数 | 出場大会数 | 優勝確率 |
ノバク・ジョコビッチ | 67 | 211 | 31.8% |
ラファエル・ナダル | 71 | 241 | 29.5% |
ロジャー・フェデラー | 89※ | 312 | 28.5% |
※ちなみにR・フェデラーはカーペットコートで2つのタイトルを獲得していますが、こちらのデータでは省かれています。
優勝確率で見ると3者は割りと僅差ですね。
ただし、近年はN・ジョコビッチが頭一つ抜けた成績を残してATPツアーを完全に支配している時期が続いていましたのでキャリア通算で見るとこんな感じになるという点は注意が必要ですね。