腕立て伏せを1ヶ月で1万回(1日平均333回)するとパンチ力は上がる?芸人がTVでガチ検証
20年1月2日放送の「前人未答~過酷すぎて誰もやらない挑戦~」では腕立て伏せを1か月間で計1万回(1日平均333回)行う事でパンチ力が上がるのか?どうかというガチ検証企画を行っていましたが、果たしてその結果は?
見逃してしまった方は是非チェックしてみてください。
スポンサーリンク腕立て伏せとパンチ力
まずは検証前にロンドンオリンピックで銅メダルを獲得し、その後にプロに転向した清水聡選手に腕立て伏せとパンチ力の関係について伺ってみると、
「(腕力がつきパンチ力は)上がるのは必ず上がると思いますけど。」
との事。
ただ、実践したという話を聞いた事があるのでどうなるのかは全く読めないとか。
そんな検証に挑むのはウエストランドの井口浩之(36歳)。身長は157cmと小柄。
元々、筋力があるわけでは無く、普段から体を鍛えたりという事とは無縁。
腕立て伏せの経験自体もほとんど無いそう。
まずは検証前のパンチ力を測定する為にゲームセンターの測定ゲームに挑戦。
YouTube動画。こんな感じのやつですね。
体型からすると120kgぐらいのパンチ力があって平均値みたいですが、
測定結果は78.837kgfと成人女性とほぼ同じという結果。
腕立て伏せ生活 初日
検証スタートの日はまず正しい腕立て伏せのやり方を学びにパーソナルトレーナー、ビースト村山氏の元を訪ねます。
筋肉体操でお馴染の武田真治さんに指導もしているというトレーナーさんですね。
正しい腕立て伏せのやり方については、
- 手は肩幅より手の平1つ分外側
- 足から頭まで一直線にして腕を曲げる
- 目線は前に
これが基本の基本のフォーム。
正しいフォームで腕立て伏せを行う事で上腕三頭筋(いわゆる二の腕)、大胸筋の2か所を鍛える事が出来ますね。※他にも肩の三角筋にも刺激が入りますね。
この2か所が鍛えられる事でパンチ力アップが期待できるとか。
ホントはパンチ力アップにはわき腹の前鋸筋の方が重要ですが、その辺はご愛嬌w
ちなみに広背筋などの背筋がパンチ力アップには重要と言われる事がありますが、実際はそこまで重要ではありません。ヒッティングマッスルなんて言葉も日本でしか使われていない言葉ですしねw
背筋は基本的に引く動作で重要になるのでパンチでいうとハンドスピードに影響が出るのが普通。引く動作が速くなるので連打を打つサイクルが高速になるのはボクサーとしてはプラス。
あとは体の前部と後部の筋肉のバランスやその人自身が動かしやすい適正な筋肉量なども考慮する必要があるので語り出すとキリがないですが。
とりあえずその辺の事は置いておいて、まずは腕立て伏せ最初の一回挑みます。
教わったフォームだと「劇的にキツイんですけど。」と語る井口。割と雑なフォームで自己流でやってしまっている人も多い種目が腕立て伏せ。
1か月で1万回となると1日平均333回はこなさないといけないペースですが、初日から相当ハード。
しかも映像を見ると井口は肘関節が“猿腕”の傾向があるようですね。
肘を真っ直ぐに伸ばした時に折れ曲がるようになる人がいますがあれが猿腕。
YouTube動画。
かなり弱音を吐きながら腕立て伏せを行う井口にビースト村山氏は、
指導方針について「本気の方以外はお断り。」と語り「本気で頑張る方を一生懸命サポートしたい。」ガチ説教。
つまり買いたい客にだけ売りたい店員みたいなワガママを言ってるようにも聞こえますけど気持ちはまあ分かりますよねw
実際にガチ説教を食らった事で井口は心を入れ替えて腕立て伏せ再開。この言葉でモチベーションを上げる事に成功しているので結果オーライ。
という事で初日は200回の腕立て伏せでスロースタート。いきなり初日から飛ばすと即潰れて終わってしまいますし。
スポンサーリンク~6日目
2日目は強烈な筋肉痛に襲われながらも、痛みを堪えて腕立て伏せ継続。
床に置いて顎でタッチする事でカウントしてくれる持ち運べる器具を置いてひたすら腕立て伏せ。
2日目は筋肉痛に耐えて230回。お尻がちょっと上がったりして乱れたフォームですがとりあえず。
その後は3日目、250回。
4日目、300回。この頃は腕をしっかり伸ばし切らずに動きが小さくなるというズル(チーティングと言います)。
そして5日目にして333回をやり切って遂にノルマを初達成。チーティングしている感じは少なくなって正しいフォームに近づいているような印象ですね。
それでもここまでの借金が貯まっているのでここから挽回していかなくては。
ここまで5日間で1330回をやり切った井口。
1日333回のノルマで5日間だと本来なら1665回やり切っていないといけないので借金は-335回。
6日目はビースト村山氏の指導の下で腕立て伏せ。
「メンタル的に『キツイ』って言うのは良くないっすね。もっと他の言葉に変えましょうよ。例えば『効いてる!』とか『まだまだ!』とか。」
アドバイスに従ってネガティブワードは避けつつ、この日は400回の腕立て伏せ。
腕立て伏せのテンポは1秒で1回なので速めですね。
7日目にトラブル発生
検証スタートから1週間となるこの日は160回といきなりペースダウン。
「今までは筋肉痛の痛みだったんですけど、肘がピリピリッてして。かなりキツイですね。」
肘に負担が集中して膝関節を痛めてしまった模様。猿腕だと関節に負荷がかかりやすいので余計に痛めやすいんでしょうね。
ビースト村山氏に判断を仰ぐと「トレーナーストップ」。
しかし、ここで検証断念とはならず、回復期間は日数にカウントせず、回復した時点で再開する事に。
その後は完全休養に2日間を充てて、肘にサポーターを付けて再開。2日間の休養であればむしろプラスに働きそうなちょうどいい休養日設定ですよね。
という事で休養日2日間はカウントせず、8日目は210回。
そこから8日連続で400回達成とペースを掴んできた様子。
この頃になると自分でも実感できる位に腕が太くなってきたという感想。トレーニング直後なので筋肉が水分を引き込んでパンプアップしているだけかとw
ただこういう「筋トレの効果が出てきている。」と自ら感じる事は重要ですよね。
ここまで17日間で5380回の腕立て伏せ。5661回がノルマなのでマイナス返済まであと281回。
18日目はいつものパーソナルトレーニングの日ですが、この日は女性の原島美波トレーナーが担当。
ダンベルをプッシュアップバー代わりにして少し負荷を上げてトライ。手を着く位置を上げると深く体を沈めないといけないので負荷アップですね。
ボディタッチ多めの指導に少しテンションが上がる井口。
「女子がいる事でやる気になるというか。」「今までで一番モチベーション上がってますよ。」
実はこういう異性に対する感情は筋トレにはプラスに働いたりします。
するとこの日(18日目)は450回の腕立て伏せ完遂で自己最高記録。自宅ではプッシュアップバーを導入して負荷を上げていますね。19日、20日目と連続して450回を記録して過去最高ペース。
その結果20日目で6730回達成。ノルマが6660回なので遂に借金返済。貯金生活に突入。
ブレーキ → ラストスパート
しかしここで落とし穴。
22日、23日目と2日連続で50回で打ち止めと大ブレーキ。
実はこの頃にM-1の結果が出ていて、準々決勝敗退という結果を受けてモチベーションがガタ落ち。
24日目には300回に回復したものの、ここまで7480回とノルマには512回足らずという経過。借金生活に逆戻り。
ゴールまで6日を残して2520回。最後の6日間は1日420回がノルマ。
ラストスパートに向けてこの日は原島美波トレーナーと共に焼肉で決起集会。
ここで井口から「1万回やってパンチ力が上がったら・・・(原島美波トレーナーと)ちょっとデート。」と急に成功の為のニンジンが欲しいというリクエスト。
パンチ力の上がり幅によって判断するという含みを持たせて一応OK。
ただ25日目は300回と420回のノルマには届かず。
26日、27日目と連続して430回を達成するものの、27日目時点で8640回。
ラスト3日間のノルマは1日453回にアップ。
これまで1日の最高記録は450回までだったので自己ベストの記録で走り切らないといけないという過酷な条件。
それでも最終日は大台の500回を達成して何とか1万回達成。
「流石に達成感あるなぁ~。」
清々しい表情でスタッフさんと握手する井口。
ではいよいよ測定ですね。
スポンサーリンクいよいよパンチ力測定
1万回の腕立て伏せを完了して生まれ変わった井口ですがパンチ力測定は、
69.850kgf
・・・。
検証前は78.837kgfだったので約10kgfのマイナス。
まさかの結果w
「こんなの放送できませんよ。ヤラセだと思われちゃいますよ。逆に。おかしくないっすか?」
あまりの出来事によく分からない事を言っていますが、一応確認の為に再計測してみると、
57.857kgf
とさらに記録が落ちるというまさかまさかの事態w
なぜパンチ力が下がってしまったのかについて清水聡選手に聞いてみると、
「腕の筋肉が付いて腕が重くなった事でパンチの重みは増したのですが、スピードが遅くなってしまったんだと思います。腕だけでなく体全体を鍛えないといけないだなと改めて思いました。」
という答え。必ずパンチ力が上がると言っていたのに・・・w
正直、パンチ力をアップさせるなら毎日パンチを打つ練習をした方がよっぽど効果が出るでしょうねw その辺はバラエティの一企画なのでツッコんでもしょうがないポイント。
あとは最後の3日間にかなり追い込んで腕立て伏せの回数を刻んだのもマイナスに働いているハズですよね。
疲労抜きやピーキングを行って、本番に備えて体を休める期間を設けないと疲労で落ちた筋力が戻らずに最高のパフォーマンスが出なかったという事もあるでしょうし。
海外だと割とこの腕立て伏せ1万回(または30日)チャレンジに関して色んな動画がYouTubeにアップされているんですが、
1日100回の腕立て伏せを30日間続けるというチャレンジ動画ですね。つまり1か月3000回。1か月後に体重や腕、胸のサイズがどの程度変わるかという所で変化を見るというコンセプト。
流石に1か月後にパンチ力がどうなるか?という検証はあまり前例がありません。
その他の食事面、休養などの情報がイマイチなので腕立て伏せだけで筋肉がどれだけ付くか?というのはハッキリ分からないのが実情。
ぶっちゃけ、1日のうちでも腕立て伏せを行う前と100回直後だと筋肉が一時的にサイズアップするせいでそれだけでも大きな変化になりますし。
当然、劇的な変身がないと動画として人気が出ないのでどんなヤラセを裏でやっているかも分かりませんしね。
元々ある程度筋力がある人が始める場合とほとんどトレーニング経験の無いような井口のケースのような場合でも結果は全く異なるハズ。
結局、様々な条件を考えると「結果には個人差があり・・・」といういつもの文句が付きますよね。
ちなみに筋肉の成長プロセスなどを考えると1か月で1万回(1日333回)よりも3か月で1万回(1日111回)のように期間を長くするアプローチのほうがプラスに働くでしょう。
さらに週に1回は完全休養日を設けて筋肉を回復させるフェーズも作るべきでしょうし、あとはたんぱく質の摂取を意識して毎日体重1kgにつき1.5g~2.0gほど食事やプロテインドリンクなどで取り入れたい所。
というわけで以上、フジテレビ系「前人未答~過酷すぎて誰もやらない挑戦~」から1か月1万回の腕立て伏せでパンチ力が上がるか?という検証企画についてでした。何かのご参考になれば。
コチラの記事も。