野球漫画の最強投手を防御率でランキング!防御率一位はあのキャラクター
20年9月23日放送のTBS系「水曜日のダウンタウン」では数ある野球漫画に登場したピッチャーたちの防御率を一気に検証して最強投手をランキング化。その結果防御率一位に輝いたのはあのキャラクター?
というわけで「水曜日のダウンタウン」で発表された野球漫画最強投手ベスト10をご紹介します。
スポンサーリンク野球漫画の最強投手
まず防御率について整理しておくと、
1試合通じてその投手が投げたとしたら何点取られるかを数値にしたもの。
つまり数値が低ければ低いほど「打たれない投手、優秀な投手」という意味でもありますよね。
計算式は、
(自責点 X 9回)÷イニング数=防御率
で計算。
ちなみに大谷翔平投手の場合は日本プロ野球在籍時(5年間)の通算防御率は、
152自責点 X 9回÷543イニングなので
防御率2.52となりますね。
つまり1試合通じて投げても3点以上は取られないという数値上の結果。
日本プロ野球の歴代通算防御率ランキングは、
- 第1位 藤本英雄 1.90
- 第2位 野口二郎 1.96
- 第3位 稲尾和久 1.98
- 第4位 若林忠志 1.99
- 第5位 スタルヒン 2.088
- 第6位 村山実 2.092
- 第7位 別所毅彦 2.18
- 第8位 荒巻淳 2.230
- 第9位 杉下茂 2.232
- 第10位 金田正一 2.34
また、野球漫画では高校野球が舞台になる事が多いという事で、甲子園で活躍した投手たちの甲子園通算防御率も参考として挙げてみると、
- 江川卓 0.46
- 松坂大輔 1.00
- 桑田真澄 1.55
- 斎藤佑樹 1.86
- 田中将大 2.07
※数値が確認できる選手に絞ってピックアップしており、歴代順位ではありませんのでご注意ください。
今回、この企画を行うにあたって選ばれたのは人気の野球漫画50作品。
番組内では特に言及は無かったものの、
- グラゼニ
- バトルスタディーズ
- MAJOR
- ドリームス
- おおきく振りかぶって
- なんと孫六
- おれはキャプテン
- ストッパー毒島
- ちかいの魔球
- かっとばせ!キヨハラくん
- 侍ジャイアンツ
- 風光る (同名の他作品アリ)
- アストロ球団
などは画像が紹介されていたので調査範囲に含まれていた模様。
ちなみに野球漫画の中でも『ドカベン』『あぶさん』『野球狂の詩』などの水島新司作品は作者の意向もあって対象外に。
それぞれの作品から投手キャラクターをピックアップし、50イニング以上を規定投球回数として防御率ランキングを算定。
ではランキングトップ10の発表といきましょう。
スポンサーリンク第10位~第4位
桜高校野球部の三軍に所属するピッチャー檜あすなろとその仲間たちの成長を描いた作品ですが、ランクインしたのは主人公のあすなろではなく、ライバル校の銚子工業のエースとして登場する桑本聡。
190cmの高身長から繰り出される160km超の速球を武器に高校時代の防御率は1.02 (5自責点 X 9回÷44 1/3)
さらにプロに進んでもルーキーながら日本シリーズを1人で4連投4連勝と驚異の活躍。
結果、叩き出したのは通算防御率1.41 (22自責点 X 9回÷140 2/3)
かつて甲子園の優勝投手だった主人公、喜多条順が高校野球部の監督となって再び甲子園を目指す作品。
1年からエースを務めた江崎直人は2年夏の甲子園で全試合完封勝利という偉業を成し遂げて、
通算防御率は1.09 (22自責点 X 9回÷182 1/3)をマーク。
キャプテン翼の作者である高橋陽一先生が描いた少年野球を舞台にして作品。
地区大会準決勝では延長14回を2日連続で行い、計28イニングを投げ抜いて2失点という記録も。
通算防御率は0.94 (7自責点 X 9回÷67)に。
150kmを超える速球と多彩な変化球を持つこの作品の主人公ですが、3年夏の甲子園では無失点。
中学・高校と通算防御率は0.90 (29自責点 X 9回÷288 2/3)という数値。
2つ連続であだち充先生の作品がランクイン。地区予選が主な登板試合になるものの、
通算防御率は0.88 (9自責点 X 9回÷92)を記録。
主人公のライバル校である稲城実業のエースを務める成宮鳴。
現在の続く作品なので今後の記録は不明ながら、
通算防御率は0.79 (8自責点 X 9回÷91 1/3)
ちなみに主人公、沢村栄純の通算防御率は2.34 (36自責点 X 9回÷138 1/3)でした。
強豪、栄京学園で1年時からエースで4番を務めて、春の選抜甲子園でも優勝。
高校2年間での自責点はたったの3点で、
通算防御率は0.49 (3自責点 X 9回÷55)
スポンサーリンクトップ3
幼いころから父親のスパルタ野球教育を受けて高校では甲子園決勝で花形満に打たれるまで無失点を記録。
プロに入ると3種類の魔球大リーグボールを開発してその無敵っぷりに拍車がかかる事に。
結果、通算防御率は0.45 (12自責点 X 9回÷242 1/3)に。
高校時代から数えて失ったのはたったの12点。
ちなみに右投手として復帰した新巨人の星ではプロ3年間で防御率0.75 (9自責点 X 9回÷107 1/3)でした。
タッチから30年後の明青学園を舞台に、義理の兄である立花走一郎とバッテリーを組んだ主人公、投馬は、
中学・高校での通算防御率で0.33(3自責点 X 9回÷81)を記録。
1年生エースとして出場した地区大会準決勝までの5試合で失ったのは1点のみ。
しかし決勝当日に不慮の事故で帰らぬ人に。
つまり高校1年夏までの記録しか残っていないので、
通算防御率は0.17 (1自責点 X 9回÷52)に。
規定投球回数を50回に設定している関係でギリギリで選出。
ちょっと引っかかる所ではありますが、作品途中で主人公が入れ替わるというギミックのおかげで生まれた記録という事も言えるので。
ちなみに上杉兄弟で合わせた通算防御率は0.625 (10自責点 X 9回÷144)という数値。
ランキング全体を通してあだち充作品のピッチャーたちが多く名を連ねていますね。
怪物・江川卓
改めてこうしてランキングを見ると現実の作新学院・江川卓投手の怪物ぶりがハッキリしますよね。
甲子園通算で防御率0.46 (3自責点 X 9回÷59 1/3)という数値は異様。
※それでも甲子園優勝経験がないのは作新学院のチーム打率がかなり寂しく、江川が点を取られない代わりにチームもなかなか点を取れなかったからだったり。この辺はチームメイトの打力も目立った松坂や桑田との違う点ですね。
さらにここに名を連ねた野球漫画の投手たちは地区大会などの成績がかなり反映されているという事もあって、これを江川卓投手に出来るだけ近づけて当てはめてみると、
公式戦でノーヒットノーラン9回(うち2回は完全試合)、20完封、36イニング連続無安打無失点などの記録も残している事もあって、
高校在学時の公式戦通算防御率は0.41 (16自責点 X 9回÷354)という現実離れした数字。
3年間で奪った三振は531で1試合の奪三振数は平均で13.5。
高校時代に打たれたホームランはゼロ。
1試合(9イニング当たり)の平均被安打2.6なので1試合投げて3点取られないのではなく、3本のヒットも許さないという・・・。
2年生時の栃木県予選では3試合連続ノーヒットノーラン(うち1回は完全試合)もやってのけたりと、
漫画みたいな選手というよりも「漫画を超えている選手」と言った方がふさわしいのが怪物・江川卓だったわけですね。
1年生時にはこの年最後となった公式戦で相手投手から頭部死球を受けて耳から血を流して気を失って退場するアクシデントに見舞われ、後続の投手が打たれて敗戦なんて漫画のような出来事も。
ある意味こういう選手が現実に存在したという事を踏まえると、野球漫画の投手の描かれ方は大げさに誇張されているわけではないと言えるのかもしれません。
プロ入り後の江川卓投手のピッチングはコチラのYouTube動画で。
球速には反映されないものの、途中から加速しているようにも感じられる伸びのあるボール。
それなのに、江川自身は「高校1年の秋から2年生の夏ぐらいまでが生涯で最速だった。」と語っているのだから驚きですよね。
つまり“超プロ級の高校生”だったと。
番外編:防御率の低い主人公
最後に番外編として主人公という立場なのに防御率が低い投手も2名ピックアップ。
・キャプテン(全26巻)、プレイボール(全22巻) – 谷口タカオ
2作品の主人公である谷口タカオは三塁手兼投手ということもあって1試合に19失点を喫した事も。
結果、中学・高校を通じた通算防御率は3.71 (21自責点 X 9回÷51)
自責点0の試合も多くこなしていますが、19点の大敗が響いてしまった形ですね。
・県立海空高校野球部員山下たろーくん 全21巻 – 山下たろー
技術より精神力で戦う泥臭いスタイルが祟っていつも勝負はギリギリに。登板して点を取られなかった試合は1試合のみで13点失った試合もあるほど。
通算防御率は4.68 (51自責点 X 9回÷98)
という事で以上、水曜日のダウンタウンから「防御率で見る野球漫画の最強投手ランキング」の結果でした。