ハリウッドが映画の聖地になった歴史はエジソンが関係?その意味とは?チコちゃんに叱られる
20年12月11日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で紹介されたのは『ハリウッドが映画の聖地なのはなぜ?』という疑問。ハリウッドの歴史には実は発明王エジソンが関係しているそうですが、それは一体どういう意味なんでしょうか?NHKたぶんこうだったんじゃないか劇場(TKG)もお楽しみに。
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【ゲスト】松嶋尚美、DAIGO
【VTRゲスト】厚切りジェイソン、モーリー・ロバートソン、チャド・マレーン
ハリウッドが映画の聖地なのはなぜ?
2問目の指名は、
この中で一番、映画が大好きなステキな大人ってだーれ?
ハリウッド俳優のジョニー・デップの大ファンの松嶋尚美さんなので出演作品だけはしっかりチェックしているという事で解答者に。
チコちゃんの疑問は、
なんでハリウッドは映画の聖地なの?
人があまり住んでいなかった(撮影しやすかった)という理由を答える松嶋尚美さんですが、
それも一つの要因として、もっと核心を突いて欲しいというチコちゃん。
すると、道が広くて人が集まりやすかったという答えにたどり着いてしまったので、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
DAIGOさんに聞いてみると、(ジョニー・)ハリウッドさんという人が初めて映画を撮ったからという答えで残念w
ハリウッドの場所はそもそもアメリカ・ロサンゼルスの北西部に位置していてメジャーな映画会社のスタジオがある事で知られていますね。
2019年の世界映画興行収入ランキングはベスト10のラインナップ全てがハリウッド映画。
アメコミやディズニー強しですね
というわけで、チコちゃんの答えは、
エジソンにお金を払いたくなかったから
解説は立命館大学の北野圭介教授。
発明王トーマス・エジソンは映画の誕生にも大きくかかわっているそうで、
それが1891年にエジソンが発明した映画鑑賞装置「キネトスコープ」。
これは箱型の装置ののぞき穴からのぞくと映像が観えるという一人用の映画鑑賞箱。
そして、この装置で映画が観られる施設、キネトスコープパーラーがアメリカで大流行。
このちょうど同時期、フランスはパリでリュミエール兄弟が大きなスクリーンに投影するシネマトグラフを発明。
その4か月後にはアメリカでエジソンがスクリーンに投影するヴァイタスコープを開発。
これがきっかけとなって映画は人々の娯楽として定着して、映画会社がたくさん作られることに。
この頃のアメリカ映画は主にニューヨークを中心として発展したそう。
ところがここで問題発生。
ここで始まったのが、
「全米が泣いた!NHKたぶんこうだったんじゃないか劇場 in ハリウッド」
「カメラを使うな! ~映画聖地 誕生物語~」
時は1890年代。ニューヨークの映画スタジオにて。
弱小映画会社の監督役は厚切りジェイソンさん。エジソンの発明のおかげで映画作りに精を出す各映画会社でしたが、ある時、エジソンが突き付けた“ある提言”によって大きな衝撃を受ける事に。
エジソン役はモーリー・ロバートソンさん。
それが「特許料をとる」というもの。
スポンサーリンクエジソンはカメラと映写機を作った当初、映画がここまでの人気になる事を予想できなかったようですが、
予想外の人気の高まりに大きなビジネスチャンスを逃すまいと映画に関する利権を独占しようと特許を主張。
エジソンのこの主張を無視する事が出来ない大手の映画会社・配給会社・フィルム会社など全10社は折り合いをつける為に、
Motion Picture Patents Company (MPPC)という映画特許会社を設立。
これに加盟した会社は撮影許可がもらえるという仕組み。
これに加盟できないままに映画製作を続けようとする弱小の映画会社にはMPPCから警告が。
MPPC側の使者を演じるのはチャド・マレーンさん。
特許料を払わないと映画製作は続けさせられないと警告するMPPC側とこれを拒否する弱小映画会社では小競り合いが。
普通に売られているカメラを買って撮影しているのに、さらに使用料を特許料としてとられることに納得がいかない映画会社でしたが、こうした特許料を払おうとしない会社に対してはスパイや探偵を雇ってまで嫌がらせをするという徹底ぶり。
さらにはカメラなどの撮影機材やスタジオセットなどを故意に壊すといった強硬手段にまで出たという記録が残っているとの事。
MPPCは別名エジソントラストとも呼ばれ、ここに加盟している大手映画会社は手数料をエジソンに納め、その代わりにエジソンから特許料免除をもらう事で自由に撮影してもOKに。
この一方で未加盟の映画会社には映画を撮影するための機材を使用するための多額の特許料を払う義務が生じたんですね。
こうして、ニューヨークではエジソンに多額のお金を払わないと映画が作れない状況に陥る事に。
ところが・・・そんな状況を解決するシンプルな答えが一つ。
それが、エジソンやMPPCの目の届かない遠い場所に離れて映画製作を行うという工夫。
そして、最終的に行きついたのがカリフォルニアの西海岸。現在のハリウッドですね。
実際に現地に行ってみるとハリウッドは天候が良く照明いらずで、近くに砂漠や高い山などのロケ地が豊富という好条件が揃っている土地。
さらに安い賃金で多くのスタッフも雇えたので映画製作にとっては楽園のような場所。
こうして1911年にハリウッドにネスター・スタジオという本格的な映画スタジオが建てられる事に。
この頃のハリウッドは地価が安かったので15もの映画スタジオが次々と作られて一大映画産地に。
エジソンはこれに対抗しようと画策しますが、1910年代には各地に多くの映画館・映画会社が増えてしまったので、MPPC側の訴訟・妨害行為などの手が追い付かない状態に。
すると、1918年にはMPPCはその役目を終え、遂に解体されることに。
これによってMPPCのしがらみから解放されたアメリカの映画産業はさらに成長の一途をたどり、ハリウッドはそのまま世界最大の映画の聖地に。
今回はエジソンがかなりの悪者ぶりを発揮したように描かれていますが、ハリウッドが映画の聖地になった大きな立役者の一人なのは間違いなく、彼も自身の発明を使ってビジネスをしようとしただけなので攻め過ぎないようにと北野先生。
ということでコチラが結論。
ハリウッドが映画の聖地なのはエジソンにお金を払いたくなかったから
でした。
映画の名作を一つ選ぶとしたら?という問いかけには「いずれ制作されるであろう『チコちゃん THE MOVIE』」とチコちゃん。
ここで塚原愛アナから補足、
エジソンはキネトスコープを作った後の1893年に自身の映画スタジオを立ち上げて、約1200本もの映画作品を生み出しているとか。
監修の北野先生によると映画を商業的に確立させたのは反面教師の面も含めてエジソンの功績が大きいというまとめ。
ちなみにTKGの撮影では厚切りジェイソンさんとチャド・マレーンさんが英語で真剣な会話を交わしていたそうですが、
その会話の中身は厚切りジェイソンさんがメインで出演している「えいごであそぼう with Orton」で出演としてだけではなく作家としても脚本を担当しているチャド・マレーンさんという間柄なので、その話し合いをしていたとの事。
最後はにらめっこコーナー。
海賊姿でBGMはパイレーツ・オブ・カリビアン。本編でジョニー・デップの話題が少し出ましたしね。
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