あさイチ ゆりやんダイエットのようになりたい自分になる科学的方法まとめ
22年1月26日放送のNHK「あさイチ なりたい自分になる ハッピーの達人に学ぶ新習慣」ではゆりやんレトリィバァの45kgダイエットのようになりたい自分になる科学的方法としてハッピーライフハックや願望ノートなどを特集。自己効力感&自己肯定感がキーワードという事で見逃した人用に番組内容をまとめてご紹介。
スポンサーリンク自己効力感
解説は慶應義塾大学の前野隆司教授。
まずは私たちが幸せを感じる為に大切な二つの感情というトピック。
- 自己肯定感
- 自己効力感
自己肯定感はシンプルに言うと「ありのままの自分を受け止める」という意味。
一方であまり聞き馴染の無い自己効力感は「自分の力を信じて”挑戦しよう””努力を続けよう”と思える気持ち」の事。
要するに「自分はやればできる」と考える力の事ですね。
この自己効力感が下がっていないか?セルフチェックしてみると、
- 「絶対にこうしなければならない」「こうあるべき」と思い込んでしまう
- 新しい事に挑戦しようとしても行動に移す前に終わってしまう
- 転勤・転職・転居など新しい環境に身を置く際 期待より不安が大きい
- 他人から評価されないと自信が持てない
- 日曜夕方・夜に「また一週間が始まる」と憂鬱になる
5段階で評価して合計点を出し、
15点よりも点数が高いほど自己効力感が下がっているという事に。
では下がってしまった自己効力感を回復させるにはどうすればいいんでしょうか?
スポンサーリンク回避目標 vs 接近目標
自己効力感を上げるため手っ取り早いのが「目標達成」していく事。
という事で番組ではゆりやんレトリィバァさんを取材。
110kgまで増えた体重を2年かけて65kgまで落として45kgのダイエットに成功した事で話題になりましたよね。
それまでも何度もダイエットに挑戦しては失敗を繰り返していたそうですが、今回成功を手にしたその裏には、
「目標の立て方」の変化が一番大きかったとの事。
ゆりやん「何の為にやっていたか?という事が違うなって思います。」
番組のダイエット企画などで取り組む場合は、責任ある仕事という事もあって「成功しないと周りに迷惑をかけちゃう…」と他人に迷惑をかけてはいけないという一心で頑張っていたそうですが、そこである考えがふと頭をよぎったようで、
ゆりやん「なんじゃこりゃ?って。ただただ太ってるだけで、だらしない生活してるだけで何の未来も見えないなって思ったんですよ。」
元々運動や体を動かす事は好きだったので、フィットネス分野の仕事も出来るようにという思いも手伝って一念発起。
これまでは「仕事だから」「周囲の期待があるから」というモチベーションだったのが「なりたい自分になる」という思いに変化したという事ですね。
実はここがダイエット成功(目標達成)への大きな鍵。ダイエット方法よりもむしろコチラから取り組むのが大事。
「迷惑をかけないように」「失敗しないように」という何かを避けるような回避目標は脳がネガティブな側面に関心が向かってしまい努力の継続が困難に。
一方で「自分はこうなりたい」といった理想に近づこうとする接近目標はポジティブな側面に関心が向かうので幸福を感じながら努力し続けられるという大きな違い。
実際にダイエットに対するモチベーションが変わった事でゆりやんさんはトレーニングや食事に向き合う気持ちにも変化が現れたんだとか。
ゆりやん「(ダイエットが)続かなかったときは食事を我慢したり、しんどい事をしてる時に『早く終わらへんかなぁ』と思ってたんです。今はどんどん興味湧いてきて食事の事を勉強して『なぜ自分がこっちを食べた方が良いのか?』とかを”我慢じゃなくて選ぶ”ようになったんです。」
筋トレについても体の使い方やそれによるトレーニング効果の違いなどを理解する事で「自分で選んでやる」ようになれるとゆりやんさんの体験談。
スポンサーリンク接近目標を立てるには?
そこで大事になって来るのが接近目標の上手な立て方。
ポイントは、
- ポジティブにやりたくなる事
- 具体的で分かりやすい事
- 大きすぎずに目指しやすい事
という3点。
ダメな回避目標の例は「朝ダラダラしたくない」「資格の為に勉強をサボらないようにしよう」といったもので、
これを接近目標に変換するには「朝起きたら10分ランキングする」「夕食後に30分テキストを読む」といった具合。
無理をせずに楽しめる範囲で小さな目標から取り組むことが大事で500mでも5分から始めるのもOK。
また”夕食後””朝起きたら”といった毎日の習慣になっているものとくっ付ける方が習慣化しやすいと前野先生。
既に習慣化してしまっているものにくっ付けることでそれがトリガー(引き金)になって巻き込まれるように新しい事が習慣化していくと。そうして出来上がるのがルーティン。
大体3週間~2か月かけると逆にやらないと気持ち悪くなるぐらいに習慣化が固まっていくと言われているので継続は力なりですよね。
挫折しそうな時は?
それでも目標達成の前には成功を邪魔する障害物も出てくるわけで、
気持ちが折れて挫折しそうになった時は「成功体験を思い出す」のが鍵。
小学生の鉄棒の授業で同級生の中で自分だけ出来なかった事があるというゆりやんさん。
そこで家族に手伝ってもらったり、友達に教えてもらって練習に取り組んだ事で最終的には成功したとか。
ゆりやん「その時に人間って練習したり、頑張ったらら出来ない事ってないんだって思って。『頑張ったら絶対できる』って信じて生きてるんです。」
成功体験を思い起こすと、脳はその時に得られた快感を同時に思い出してそれを求めて今ある目標も達成しようとやる気スイッチがオンに。
こうして理想の自分に近づいた事で自己効力感がアップ。
ゆりやん「健康になれてはつらつと前向きに生きられるようになりました。」
さらにアメリカに渡って芸人になり、映画監督になってアカデミー賞を受賞するという大きな目標も掲げられるように。
ゆりやんさんなのであくまでボケの一つかもしれませんが「できるやろって思ったらできちゃうんですよね。」と笑顔。
スポンサーリンク目標の見つけ方
そもそもどうやって目標を立てたらいいのか分からない…という人には「願望ノート」のアイテムが効果的。
その名の通りに自分の願望を思うがままに書くだけですが大事なのが、
書いている時は頭の中で「もうそれが叶っている」と思いながら書くのがポイント。
願望が叶って当然であると脳に刷り込むわけですね。
こうする事で報酬ホルモンのドーパミンが脳内で分泌されると前野先生。
今回紹介した願望ノートの例では、自分の願望を組み合わせてさらなる願望を作った事で、いつしか願望が具体的な目標に変化。
そうする事でやる気エネルギーがみなぎってあとはもう突き進むだけ。
さらにここから「毎朝願望ノートをつける」のを習慣化した事で、ノートに書くという行為がトリガーになって頭が自然と勉強モードに切り替わるようになったとか。
ノートに書くというのはせいぜい5分ほどの単純作業ですが、たったこれだけでも脳にやる気を起こす事が出来る強力なメソッドで、これは「作業興奮」と呼ばれる作用の一種。
こうしてこの願望ノートの持ち主は東京大学大学院に合格して現在は院生として勉強中。さらに肩書を得た事でイラストレーターとしての仕事も多く舞い込むように。
「ずっと(自分は)ダメな人間だって気持ちがあったんですけど、でもそうじゃなかったって思えるようになりました。」
夢が現実になるとマークを付けてお祝いし、今は博士号取得に向けて勉強中との事。
こうなると「あれも出来たんだから、これも出来るはず」とどんどん大きな目標に近づいて行けるようになりますよね。
- 付せんにその日やる事を具体的に書き出す (例:参考書10ページ)
- 書いた付せんを机に貼っていく
- 達成したら付せんを剥がして捨てるのではなくビンに溜めて保存
こうする事で挫けそうになった時にはそのビンを見返す事で「これだけやってきたんだからもっとやろう!」と気持ちに喝を入れてくれるように。
自分が達成して来たことを見える化する事でポジティブな気持ちに。
スポンサーリンク自己肯定感
ここからは二本柱のもう一つ、自己肯定感の話題へ。
自己肯定感チェックリストは、
- 友達のSNSを自分と比べて落ち込む
- 鏡の中の自分を見ると嫌な所に目が行く
- 周囲の人に言われた事が気になってモヤモヤする
- 忙しい時に頼み事をされても断れない
- つい他人の意見に合わせてしまう
5段階で評価して合計点を出し、
15点よりも点数が高いほど自己肯定感が下がっているという事に。
ちなみに日本の教育システム上、小学校3年生ぐらいでもう既に自己肯定感がダウンしていく傾向にあると前野先生。
こうして下がってしまった自己肯定感を回復させるには、
「言葉の使い方」が大きな鍵。
「~けど」が大事でこれを多用して思考をポジティブ変換。「けど」は言い訳をしているようで見苦しいと思われるかもしれませんが実はとても強力な武器。
例えば一般的に「太っている」のはネガティブな事と捉えがちですが、
「太っている”けど”友達はたくさんいる」「太っている”けど”仕事はバリバリこなしている」
と意外と太っているけど困っていないと思うと気持ちが楽に。
人生において上手く行かないことは山ほどあるけど、それと人生を楽しめるかどうかは別問題。
他にも「もし自分が自分の親友だったら何て言葉をかけるか?と親友になりきってみる」という方法も。
こうすると自己嫌悪に陥らず、ねぎらう&いたわる心が生まれるそう。
自分の感情を俯瞰で見る事をメタ認知と呼びますが、これによって悩み解決の糸口になると前野先生。
スポンサーリンク幸せの4条件
前野先生によると人が幸せを手に入れるための条件は大きく分けて、
- やってみよう
- なんとかなる
- ありのまま
- ありがとう
の4つ。
ここまでは上3つについて触れたので、ここでは「ありがとう」について。
これはありがとう因子と呼ばれ、繋がりと感謝、人の為に親切にしたり優しくする事、人との多様な繋がりなどが重要。
他人と競争して地位や名誉を獲得するといった事は実は長続きしない幸せだという事が研究で明らかになっているようで、
利他的に人と一緒に頑張る方が幸せが高まるし長続きすると前野先生。
ハッピーライフハック
ここからは簡単に自己効力感&自己肯定感をアップさせるちょっとした小技たちをハッピーライフハックとしてご紹介。
『自己肯定感編』
- 観葉植物を育てる
- 5分だけ掃除
- 冒険して直感で店を決める
- 頼んだことが無いメニューを頼む
- 塗り絵
【観葉植物】
実験によると観葉植物を育てるグループとそうではないグループで比較した所、育てるグループは自己効力感が高くなり幸福度がアップしたり、さらには寿命も延びるといった結果まで出ているとか。
【5分掃除】
5分だけと時間を決めるだけで集中力アップ。
さらに掃除をするという「行動」とキレイになったという「結果」が結びつく事で、脳内にドーパミンが放出されて自己効力感アップに直結。
【直感で冒険】
直感でお店選びをして頼むメニューも冒険。
冒険すると良い事が起こるという成功体験として脳に記憶されると自己効力感アップ。
例え失敗しても良い刺激をもらったとポジティブに。
「次は冒険しない」ではなく「次の冒険ではこうしよう」と考える事が大切。
【塗り絵】
塗り絵は自分で色を決めて完成させるというクリエイティブかつシンプルな作業。
これを行うだけで手軽に達成感を得られて自己効力感アップ。
考えながら色を塗っていくうちに感性を司る右脳と、思考を司る左脳の両方を使う事になって脳が活性化。
スポンサーリンク『自己肯定感編』
- 手を軽く握り、腕を伸ばして顔を上げてやったー!のポーズ
- 半分しかない → 半分もあるとネガポジ変換
- 他人を褒める
【やったー!ポーズ】
伸びをするような動きによって血流がアップしてストレスホルモンを抑制。
さらに上を向いて会心の両手ガッツポーズでポジティブに。
【ネガポジ変換】
人間の脳は危険をいち早く察知して回避しようとする性質があるので物事をネガティブな方向に考える癖があり、
私たちは1日のうちに約6万回の思考を行っていると言われていますが、その実に8割がネガティブな思考。
ここまで圧倒的にネガティブな脳なので意識的にポジティブに考えるぐらいがちょうどいいわけですね。
【褒める褒められ】
人は褒められると脳の線条体という器官が反応してお金をもらった時と同じような快感を得られるとか。
一方で褒めた側は褒められた側が喜んでいる様を見て、それを成果を捉えて快感に。
他人にポジティブな言葉をかけると自分もポジティブになれるんですね。
以上、NHKあさイチからなりたい自分になる科学的方法まとめでした。
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