唐辛子だと汗が出るのにワサビだと汗が出ないのはなぜ?チコちゃん
26年3月13日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『なぜ唐辛子を食べると汗が出るのにワサビだと汗が出ない?』の答えなどまとめてご紹介。
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】戸塚純貴、横澤夏子
【VTRゲスト】コロチキ・ナダル
なぜ唐辛子を食べると汗が出るのにワサビだと汗が出ない?
3問目の出題は、
なんで唐辛子を食べると汗が出るのにワサビだと汗が出ないの?
チコちゃんの答えは、
唐辛子は痛みと熱、ワサビは痛みだから
解説は岐阜大学の山根京子准教授。
そもそも人間が汗をかく原因は大きく3つに分かれていて、
- 運動や気温で体温が上昇してかく温熱性発汗
- 緊張・不安・興奮でかく精神性発汗
- 辛い物を食べた刺激でかく味覚性発汗
そして唐辛子の場合は辛味成分のカプサイシンが味覚を刺激するために味覚性発汗が起きているわけですが、人間が味を感じる時には舌にある味蕾で甘味・酸味・塩味・苦味・うま味を感じているといわれて、ここに「辛味」は含まれていない不思議。
味の代わりに感じているのが痛みで、カプサイシンの摂取によって味蕾の神経の末端に位置している受容体と呼ばれる細胞の内外にあるたんぱく質で痛みを感知。
この受容体は人間の体に数百種類以上存在していて、そこでキャッチしている刺激は多種多様なものがあって、例えば目の網膜も受容体の一種で光をキャッチするのがその主な働きだったり。
そして、私たちが唐辛子入りの辛い物を食べている時には口の中の受容体であるTRPV1(トリップブイワン)が唐辛子のカプサイシンをキャッチして痛みを感じているのですが、TRPV1は痛みと共に人間に危険をもたらす43℃以上の熱も感知する性質を持っており、TRPV1が「痛みと熱の情報を区別できない」という特徴から唐辛子を食べると交感神経が刺激されて体温が上がったと勘違いを起こして体を冷やそうとして実際に暑いわけではないのに汗が噴き出るという現象に。
スポンサーリンク一方でワサビの場合はその辛味成分がアリルイソチオシアネートになっていて、この成分は同じ「辛い」でも受容体からすると全く別の性質を持っていて、ワサビの辛味成分を感知するのはTRPV1ではなくTRPA1(トリップエーワン)という別の受容体。
このTRPA1は主に痛みを感知(※トカゲ・トリ・ヘビのTRPA1は高温にも反応)する受容体で、唐辛子とは違ってワサビでは痛みのみを感じる事に。
このカプサイシンとアリルイソチオシアネートの反応の違いは子孫繁栄に関する進化の過程で生まれたものとされていて、鳥類が唐辛子を食べる時は種を丸飲みして遠くへ飛んだ後に種を落とす事で唐辛子はその生息範囲を広げる事が出来ますが、一方の草食動物は種を嚙み砕いてしまうので唐辛子の立場としては鳥は大歓迎でも草食動物には食べられたくないというのが本音。
そこで唐辛子は種を噛み砕いてしまう草食動物には辛く、種を運んでくれる鳥には辛くないカプサイシンをを多く持つ個体が増えて受け継がれて繁栄していく事に。
一方でワサビは種でも増えますが、基本的には地下に伸びる根茎と呼ばれる部分に成長点があってそこから株分けして増えていく方法で増えていくために一番重要なのが根を残す事。その為に鳥を含む多くの生き物が苦手なアリルイソチオシアネートが多く含まれる個体が増えて生き残る事に。
このアリルイソチオシアネートは揮発性が高くて短時間だけ強い刺激が残るという性質があり、温度が高くなるとアリルイソチオシアネートは発散して辛味が弱くなるので冷たいそばにはワサビ、温かいそばには唐辛子という使い分けになっているようで、人間はこのどちらも辛いと感じていますが、そもそもの辛み成分が違うので汗のかきやすさが異なっているというまとめで3問目は以上。
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