チコちゃんに叱られる 鍋料理に土鍋を使う理由は？答えはジンバブエの石
21年12月24日放送のNHK「チコちゃんに叱られる！クリスマスイブ拡大版SP」の第3問は『なぜ今でも鍋料理には土鍋を使う？』という問題。答えはジンバブエのペタライトという鉱石のおかげで土鍋が日本の食卓に戻って来たからというもので、羽田美智子＆吹越満の朗読劇に乗せて土鍋の歴史についてご紹介。
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【ゲスト】向井理、土屋太鳳、高橋一生
【VTRゲスト】羽田美智子、吹越満
なぜ今でも鍋料理には土鍋を使う？
3問目の指名は、
この中で一番、鍋奉行っぽいステキな大人ってだーれ？
ここは向井理さんが回答者に。
出題されたチコちゃんの疑問は、
なんで今でも鍋料理には土鍋を使うの？
土鍋業界のプッシュという答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ！」
というわけでチコちゃんの答えは、
ジンバブエに良い石があったから
解説は三重県工業研究所の稲垣順一博士。
実は土鍋が一般家庭で使われるようになったのは昭和30年代に入ってからの事と稲垣先生。
そもそも土鍋のルーツは縄文時代の土器にまで遡り、当時は魚や貝、木の実などを土器で煮込んで食べていたと考えられているそう。
この頃から食料を煮て食べる文化がスタート。
これが平安時代になると鉄製の鉄鍋が登場しますが、それでも土鍋は調理器具として日本の食文化に脈々と受け継がれることに。
土鍋のゆっくり温まり、冷めにくいという性質のおかげで土鍋文化がここまで日本に根付いているわけですが、この性質は原料の粘土のおかげ。
土鍋の原料となる粘土には細かい草木の残骸や水分が多く含まれ、それらが窯で焼き上がる際になくなり、小さな穴に変化。
実際に土鍋の断面を細かく見てみるとスポンジのように細かい穴があちこちに。
この無数に出来た穴には空気が入っており、空気が断熱材の役割を果たすので土鍋はゆっくり加熱されて、一度温まると冷めにくいという性質を持つようになっているんですね。
スポンサーリンクこのように調理に適した土鍋ですが、昭和期に入ると土鍋は一般家庭の料理風景から徐々にその姿を消す事に。
その原因となった土鍋の波乱万丈物語を「チコっと朗読劇 土鍋燃ゆ -ガスの炎にさらされて-」と題して紹介。
読み手(土鍋役)は羽田美智子さんが担当。
時は昭和28年。
土鍋の過酷な運命を決める事になった「憎んでも憎み切れないアイツ」として紹介されたのは「ガスコンロ」。
それまでは炭や薪で調理されていたのが、この頃に一般普及し始めたガスコンロに土鍋を用いるとその火力の大きさから土鍋が割れるといった事象が多数発生。
その原因は熱膨張。
ガスコンロによって急激に加熱された事で膨張した土鍋が冷めて縮む際に、その形の変化に耐えきれずに割れてしまうという原理。
そしてこの頃に土鍋に代わって台頭したのが軽くて丈夫なアルミ鍋。
ここからは朗読劇は「第二章 -ジンバブエに恋して-」編スタート。
読み手はペタライト役に変わって吹越満さんが担当。
ペタライトとはジンバブエ原産の鉱石。
遠く離れた所に存在していたペタライトと土鍋。この両者が出会った時に土鍋の運命が大きく変わる事に。
解説文のように出身地を自己紹介するペタライトさんw
運命の出会いを果たした2人はガスコンロのように燃え上がる愛の物語を経て結ばれる事に。
そしてここには2人の人物が関係しているそうで、
四日市で陶器メーカーを営む榊原孫七社長という人物と共同研究開発者の森滉一の2人はガスコンロに強い土鍋の開発に取り組み、試行錯誤の結果ペタライトを粘土に混ぜ合わせ、火に強い土鍋を完成させることに成功。
こうして昭和34年にペタライト仕様の土鍋が発売されると従来の2倍近い価格にもかかわらず大ヒットを記録。
当時は「火にかけて割れた時は新品と取り替えます」という保証まで付けてセールスしたとか。
さらに開発メーカーの榊原孫七社長はペタライト仕様の土鍋についてあえて特許を取らずに、土鍋作りのノウハウを惜しげも無く同業他社に提供して土鍋業界の再興に尽力。
その結果、昭和40年代には土鍋の需要が拡大して現在日本の土鍋の8割が四日市で生産されるまでに。
朗読劇「最終章 -ビバ・ジンバブエ-」ではペタライトと土鍋の蜜月の日を描いて終焉。
というわけでコチラが結論。
今でも鍋料理に土鍋を使うのはジンバブエに良い石があったから
でした。
好きな鍋料理は？という質問には「すっぽん！」とチコちゃん。
最後に塚原愛アナから補足。
現在日本で生産される土鍋にはペタライトを含んでいないものもあるとの事。
という事で3問目は以上。
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