午前0時の森 心霊番組が減った理由 オカルトがなくなったのは裏取り、固有名詞、怖すぎるから
22年6月7日放送の日テレ系「午前0時の森」では心霊番組が減った理由について。幽霊の裏取り不可、固有名詞NG、ヤラセ心霊写真、怖すぎるクレームといったコンプラ全般がオカルト・心霊がなくなった原因という事で番組内容をまとめてご紹介。
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心霊・オカルトブーム
昔は心霊番組がどれだけ放送されていたかを調べてみると、
- 1984年6月・8番組
- 1994年6月・10番組
と夏の風物詩的な扱いで各局が放送していたという状況(番組調べ)。
それが2020年以降を見てみると日テレに関しては心霊番組0と激減。
劇団ひとり「多分日テレが一番好きだったよ?心霊番組。」
村上「生放送とかもやってなかったっけ?」
劇団「やってた。心霊とかUFOとかは日テレのイメージ強かったもん。」
という事で「オカルト番組はなぜ消えたのか」の著者である高橋直子をゲストに迎えて深掘り。
番組制作の裏方としてリサーチャーを担当していた高橋直子(主な担当番組「知ってるつもり」「世界遺産」など)と共に、
これまで日本で起きた心霊・オカルトブームを振り返ってみると、
「やりすぎ都市伝説」は今でも定期的に放送されていますし、フジテレビの「世界の何だコレミステリー」「ほんとにあった怖い話」などオカルト・心霊ネタを扱う番組は細々と続けられているという現状。
劇団ひとり「ほとんど観てたかもしれない。流行りましたもんね。Mr.マリックのハンドパワー。トイレの花子さん。人面魚。人面犬とか色んなの出て来た。」
村上「稲川淳二さんが90年代は牽引してたんですよね?怪談話、怪談ブーム。」
アンジャッシュ児嶋が新幹線で偶然稲川淳二と隣の席になった際に「児嶋くん、怖い話あったら5000円で買うよ?」と言われたという劇団ひとりのプチエピソードも挟みつつ、なぜ減ったのか?という本題へ。
心霊番組はなぜ減った?
- そもそも幽霊の裏取りが出来ない
- 場所など固有名詞が言えない
- 心霊写真など、すぐ作れるようになった
- 怖すぎるのはダメ
これらは実際に番組制作に関わっている裏方スタッフたちが挙げた理由との事。
【裏取り不可】
劇団ひとり「今は裏取りが出来ないものは放送し辛いって事ですか?」
高橋「その根拠は何だ?って視聴者の方から言われちゃうわけですよ。前だったら幽霊・心霊って出てても『幽霊だからOK』だったのが、今は『幽霊の根拠は?いい加減な事言うな。』みたいな空気がある。」
劇団ひとり「なるほどなって思うのは、番組によっては(スタッフが打ち合わせで)『疑っても全然いいです。』って言うんだよね。昔は疑ったらカットされてたの。でも疑うっていうスタンスが番組上必要なの。全員がホントってなると視聴者からクレーム来ちゃうから。」
高橋「私もリサーチャーやってるんでテレビ局の人から『ホントの霊媒師いませんか?探せますか?』って来ちゃう。」
何が本物なのか?どれだけリサーチしても最終的に完全な保証は出来ないので断ってしまうという事が多いとか。
スポンサーリンク【固有名詞NG】
村上「僕もジュニア時代に心霊のロケとか行ってましたけど『(スタッフから)特定の場所は言わんといてくれ』って言われましたもんね。地元の方が嫌がってるって。またテレビロケ来てるって。まだネットそんなに無い時ですし。」
今は場所をボカせばボカすほど必ず特定する人たちがいるので、それで余計に煽る事になって却って注目をひいてしまう事も懸念材料との事。
劇団ひとり「ここで昔こんな事があってみたいなバックボーンが無いと説得力欠けますもんね。」
【やらせ心霊写真】
劇団ひとり「僕はこれだと思う。誰でも作れるようになっちゃったから。もう目新しくないんだよね。」
最近では番組で心霊写真として紹介したものが元画像がネットで拡散された事で「加工されたもの」という事が判明したケースもあったり。
劇団ひとり「そう思うと昔の心霊番組なんてやりたい放題やってたんだろうね。笑」
村上「叩いたらホコリバンバン出てくるでしょ。笑」
人の顔や手形をうっすらと浮かび上がらせるなんて事はちょっとした画像加工アプリで簡単に作れる時代。
劇団ひとり「こんな感じの心霊写真は昔しょっちゅうあったもんね。でも本物見た事がある。これは同級生みんな知ってる話。遠足で海に崖のある所でみんなで集合写真撮ったの。そしたら俺の友達の顔に手が写ってて。それからしばらく経ったらその子が耳大けがした。ホント。」
その場にいた全員の手が写っていたので誰かの手ではないと確信しているそうですが真相は闇の中。
村上「この話っていいんですか?今の。」
高橋「この番組のコンプラに聞いてみないと。」
制作側でも判断に迷うグレーゾーンがあるという事ですね。
【怖すぎNG】
「怖い話が急に入って来る」のは視聴者からのクレーム対象になるというのが制作側の悩みの種だそうで、
劇団ひとり「俺が怒られるの?『なに急に怖い話してんだ!』って。申し訳ございません。」
高橋「最近ホントに『怖すぎる』『頭から離れない』っていうクレームが来るようになって。テレビをつけていたら聞くつもりないのに聞いちゃってみたいな。」
ホントはもっと怖いオチがあるのにテレビ放送に合わせて少しマイルドにするという配慮も求められるとの事。
劇団ひとり「バカげてますよ。そんなもん。だって心霊番組で怖い話ってなってるんだからそれを望んでるじゃないですか。視聴者は。それでもダメだって事?」
スポンサーリンクBGMでの煽りなどもクレーム対象で「BGM・効果音が怖すぎる、子供が怖がるっていうのも実際クレーム来てます。」
劇団ひとり「そういうごく一部の人によってテレビってつまんなくなるんだね。でもとあるラジオ局が怖い話のポッドキャストを出すってのがよくCMで流れるの。めちゃめちゃ怖いから止めて欲しいな。」
村上「それや!笑」
真っ暗闇で車に乗っている時にふとつけているラジオから流れてくると本気で怖くなると劇団ひとり。
劇団ひとり「でも怖い話って(チャンネル)変えられないの。なんか聴いちゃうんだよね。笑。だからクレーム入れてる人たちもそうなんだよ。怖いもの見たさもあるの。」
テレビのしがらみのせいで心霊・オカルトはその軸足をネットに移しているというのが現状という締めくくり。
実際に怪談家からも、
- 固有名詞NG
- 心霊写真が撮れたとしてもヤラセと言われる
- 尺が長くもらえないのでじっくり話せない
- 実際に起こった事件で洗脳といった話題が世間をにぎわすと霊能力も同列に見られて扱いづらい
- 怖すぎるから出演NG(スタッフとの打ち合わせでNGが出る)
今やしっかりコンプラ審査を通った認証済み怪談話しかテレビで流せない状態との事。
以上、午前0時の森から心霊番組やオカルト番組が減った・なくなった理由についてでした。