マラソンの距離が42.195キロなのはなぜ?チコちゃん
24年1月5日放送の「チコちゃんに叱られる 新年拡大版SP」の問題『マラソンはなぜ42.195km?』の答えを簡単にまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】佐々木蔵之介、町田啓太、板谷由夏
【VTRゲスト】浅野ゆう子、小松利昌
マラソンはなぜ42.195km?
1問目の出題は、
なんでマラソンは42.195kmなの?
チコちゃんの答えは、
メアリーのわがまま
解説は大阪体育大学の中房敏朗教授。
そもそもマラソンが競技として始まった当初は「距離は大体40km」とざっくりとしたルールで走る距離は大会ごとにバラバラだったという歴史。
初のマラソン競技は1896年の第1回アテネオリンピックまで遡りますが、マラソン競技の参考になったのはアテネ軍がペルシア軍の大群に奇跡的な勝利を収めた紀元前490年のマラトンの戦い。
勝利の一報をいち早く伝えようと一人の兵士がマラトンからアテネまでの約40kmの距離を走り切ったというエピソードが元ネタになっているのでマラソンの距離も約40kmという設定に。
そしてこの距離が42.195kmになったのは1908年のロンドンオリンピック。
当時のイギリス皇太子妃メアリーがその張本人なわけですがここからは「NHKたいがいこんなもんやないか劇場 メアリーはマラソンが好っきゃねん」で全編関西弁で解説。
メアリー・オブ・テックはのちの国王ジョージ5世のお妃で、あのエリザベス女王のおばあちゃんにあたる人物で気が強くてかなり頑固だったと伝わっているとか。
そんなメアリーはもともとローマ開催だったのがベスビオ火山噴火のために急きょ2年前に開催地が変更になったばかりというロンドンオリンピックにも強い関心。
ところがイギリスでは過去にマラソンレースの開催実績がないという状況でコース設定などが難航
仮の案としてはウィンザー城を出発してスタジアムまでの26マイルに加えてトラック1周でゴールという42.379kmが想定されますが、
スタジアムに入ってくる選手の顔が貴賓室から見えない、王室関係者の出入り口と選手の出入り口が一緒で良いの?と理由を付けてメアリーは選手の入場口を変更するように要求。
さらにスタートはメアリーが見やすいようにウィンザー城の庭からとリクエスト。
このメアリーのわがままによってロンドンオリンピックで実施されたマラソンは42.195kmに。
ちなみに「メアリーが指示した」という文章としての証拠は見つかっていないので詳しいその当時のやり取りについては不明となっているとか。
ところで実際に実施されたマラソンでは1位でスタジアムに入って来たイタリアのピエトリ選手は既に疲労困憊でトラック1周のうちで5回も転倒するという有様。
結局関係者の手を借りてゴールしたので判定は失格となってしまいますが、最後まで諦めない姿は世界中に感動を呼んでそれまでマイナー競技だったマラソンがにわかに注目を浴びて国際的な知名度に。
こうして国際陸上競技連盟は1921年にマラソンの距離を正式に42.195kmにする事に決定。
それは人々の記憶に一番残ったマラソンレースを参考にしたからといわれているとか。
ちなみに日本ではメアリーの義理の母・王妃アレクサンドラがマラソンの距離変更に関わったという説の方が広まっていて、レース当日にアレクサンドラが競技場でゴールを見届けていたのでアレクサンドラ犯人説が有力となっていますが、実際の所はメアリーが深く関わってるというのが中房先生の見解。
という事で1問目は以上。
※同放送回のその他の疑問はコチラ
NHK「チコちゃんに叱られる!」に関する全記事はこちらのリンクから