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声楽家が選んだ本当に歌が上手いJ-POPアーティスト総選挙のランキングトップ10は?


19年12月2日放送のTBS系「1番だけが知っている」では歌のプロ・クラシック声楽家77人がガチ投票で決める「本当に歌が上手いJ-POP歌手総選挙」を実施。そのランキングトップ10にはどのようなアーティストがランクインしたのでしょうか?そして第1位に輝くのは?

というわけで19年12月2日放送の「1番だけが知っている」から1番だけが知っている1番総選挙企画「本当に歌が上手い!J-POPアーティスト総選挙!」の詳細をまとめてご紹介します。

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第10位~第7位

第10位 中島みゆき

  • 「力強い低音の響かせ方が魅力ですね。」
  • 「日本の女性歌手の中にあって低音で勝負できる人ですよね。」
  • 「女性は低い音を出すってのが男性に比べたら劣るので難しいんですけども、低音があれだけ響くていう所がすごいかなと思います。鍛錬の成果かなと思います。」

第9位 平井堅

  • 「切ない歌がすごい上手で心にしみわたる。」
  • 「すごく甘い声で。」
  • 「彼の裏声がまた美しい。あれは歌の上手い人だなって思いますよね。」
  • 「高音を出す時にちょっとでも力んじゃったりするとひっくり返ったりしてしまって、上手くいかないモノなんですけど、そこをずーっと出し続けられるのは才能かなと思いますね。」

第8位 椎名林檎

  • 「歌の技術が凄い!かなりのテクニシャンだと思います。」
  • 「歌のテクニックの宝庫。」
  • 「すごい技術を駆使してます。しゃくり、がなり、エッジ(かすれ声)、巻き舌(さらにフォール)とか。いわゆる歌で使う技術をとにかくフレーズごとに変えている所がすごい所です。」

特に『罪と罰』ではイントロからわずか30秒足らずで5種類のテクニックを詰め込んで10か所も使われているとか。

コチラがYouTube動画。

「頬を刺す朝の山手通り」の歌い出しだけでしゃくり、がなり、エッジ(かすれ声)、巻き舌&フォールとてんこ盛り状態。声楽家が本気投票!本当に上手いJ-POP歌手ベスト10 椎名林檎の歌唱テクニック

第7位 Superfly

  • 「普通なら裏声を使ってしまう高い音も地声のまま歌い上げるのは本当にすごい!」
  • 「小柄な方でよくあんな強靭な声がその体から出せるなと。」
  • 「あれだけの高音を地声で出していけるっていうのはなかなか女性ではいないですし、多分声楽家でも地声であそこまで出せる人はほぼいないんじゃないかなと思います。」

高音の魅力が発揮されている楽曲が『愛をこめて花束を』だそう。

YouTube動画。

4:04付近にやってくる「訊かないでね」の地声ハイトーンはお見事。

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第6位~第4位

第6位 久保田利伸

  • 「リズム感が半端ないですね。日本にはなかなかいないですよね。」
  • 「R&Bと言ったらこの方です。」
  • 「彼の中に勝手に16ビートが流れてるんだと思います。」
  • 「この方はリズムの達人。アフロアメリカンの人たちがやってるような音楽のノリをそのまんま持ってる人。そんな人なんか日本の歌手で知らないですね。」

第5位 宇多田ヒカル

  • 「この方のお声は哀愁を帯びていて、少しカスレがあって、でもそこがね魅力なんですよ。」
  • 「デビューとかも本当に衝撃的で、アメリカとかのバラードとかにあるようなああいう色気みたいなのが最初っからあった。」
  • 「やっぱりアメリカ育ちという事でリズム感もすごい違いますので、すごいと思います。」
  • 「ビブラートの引き出しがすごい多いという所です。ビブラートには種類がありますので、ビブラートかける位置(体の部位)が違うという所ですかね。」

低音のビブラートではお腹(横隔膜)で、中音域のビブラートではノド、高音のビブラート(ウィスパーボイス)では頬と高さのコントロールを考えながらビブラートを使い分けている所がすごいとの事。

声楽家から見ても繊細にビブラートをかけるテクニックは簡単にマネできる芸当では無いそう。

『花束を君に』を例にとると、

「愛しい人 愛しい人 どんな 言葉並べても」の一節でノド、お腹、頬と3連続でビブラートを使い分けるという超絶テクニック。声楽家が本気投票!本当に上手いJ-POP歌手ベスト10 宇多田ヒカルの3種のビブラートの使い分けテクニック

2回目の「愛しい人」ではお~おぉ~と音を下げて伸ばす部分で前半をノド、後半をお腹と連続してビブラート。

こういったテクニックに加えて声にカスレがある事で哀愁を帯びたニュアンスがいかんなく発揮されていますよね。

第4位 小田和正

  • 「あそこまでスーッと高い声出るのは珍しいですね。なかなかいない。貴重な楽器を持ってらっしゃるんですね。」
  • 「男性なのにとても高い音をとてもきれいに出されている。それがもうとにかく素敵です。」
  • 「キャリアをずっと続けていらっしゃってる中で全然衰えない。なかなかいないですよ。もうスーパーマンだと思います。高音職人です。一言で言うと。常に高い所の音域を綺麗にキープしてる。ウロウロするんですよ。高音の音域をずっと。」
  • 「小田さんのラララは世界最高峰のラララじゃないですかね。」

『言葉にできない』の有名な一節ですよね。

トップ3

第3位 吉田美和(DREAMS COME TRUE)

  • 「CDとライブでの生歌のクオリティに全く差が無いという所が素晴らしいと思います。」
  • 「あんなに気持ちの良い声で一生に一回でいいから出してみたいって思いますよ。本当にスカーッと出るじゃないですか。」
  • 「ベルベットボイスっていうんですかね、滑らかな音色で下から上までいけるっていうのはホントにスゴイですね。音域広いですね。低い音でもしっかり言葉が明瞭に聴こえて来ますし、高い音出してる時にも全く苦しそうな感じなく、いつ聴いても安定感があって、この方が乱れて歌ってる所は一度も聴いた事が無いです。」

吉田美和さんの歌声には「音の跳躍」というテクニックが満載だそうで、低音から高音に飛ぶ時の幅が広くても滑らかに跳べるという特徴があるそう。

『未来予想図Ⅱ』では音の跳躍をいかんなく発揮。「もう3度目の春」の一節では「う→3」の部分で7度の跳躍。

「滑らかにポーンと行けるのは私たち声楽家でも難しいんですけれども、それをサラッとやってるのが本当にすごいと思います。」

コチラがYouTube動画。

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第2位 玉置浩二

  • 「歌声の安定感がずば抜けています。」
  • 「表現力が豊かですよね。詩の情景が浮かんでくるというか。」
  • 「あの歌を聴くと、ちょいワル的な感じがやっぱり『この男と付き合ってはいけない。だけどもこの色気にやられちゃう。』みたいなのがある歌ですよね。色っぽいとにかく!」

玉置浩二さんの歌声はオペラ歌手の発声法に非常に似ているそうで、他の歌手と比べられない程に優れている点として、

「(音量の)ピアノの使い方がとても上手です。」

楽器のピアノではなく、楽譜記号でp(ピアノ)は弱く歌うという意味ですね。声楽家が本気投票!本当に上手いJ-POP歌手ベスト10 玉置浩二のピアノの使い分けテクニック

これ以外の細かい強弱の付け方も多くの声楽家が大絶賛。

その魅力が味わえるのが何といっても『メロディー』。強弱の付け方で歌の世界観がつぶさに感じ取れますね。

第1位 MISIA

  • 「フレーズの歌い回しの上手さと、高い音に行きつく時の強弱が絶品ですね。」
  • 「声楽界でもJ-POPでも、その他の歌のジャンル色々合わせても、どの分野でいってもかなりレベルの高い方だと思います。」
  • 「目を閉じたら日本人じゃないですよね。なんかゴスペルを歌う黒人とか。」
  • 「才能ですね。才能。」
  • 「音域の広さ、そして声の太さ、輝き、それからメリハリですね。その点においてもピカイチです。太い声の人っていうのはあんまり高い声が一般的には出ない。クラシックの世界でもそうですけど、超高音ってのは出せないんですよね。オペラの出し方だと。でもMISIAさんは太い声を持ちながら低音も充実していて、なおかつ僕らにも出せない高音を出せますね。」

『つつみ込むように・・・』ではイントロからいきなりホイッスルボイスで強烈な歌い出し。ファルセット(裏声)よりもさらに上がってここまで来るとボイトレを積んだとしても到達できない音域。

さらに4:33付近にやってくる「包み込むように」のロングトーンに注目。

何といってもロングトーンを驚異的な長さで歌い、かつパーンと張りのある状態をずっとキープ出来るのが驚異的と多くの声楽家たちが口を揃えて大絶賛。

これを実現するにはお腹、背筋、足と土台の筋肉がしっかりしていないと不可能。

また、最終盤にも多彩な音色でロングトーンの表現力を存分に発揮して仕上げと聴きどころ満載。

まとめ&番外編 全てのジャンルでは?

という事でランキングトップ10をまとめると、

  1. MISIA
  2. 玉置浩二
  3. 吉田美和(DREAMS COME TRUE)
  4. 小田和正
  5. 宇多田ヒカル
  6. 久保田利伸
  7. Superfly
  8. 椎名林檎
  9. 平井堅
  10. 中島みゆき

ちなみに、J-POPという縛りを取り払ってとにかく全てのジャンルで1番歌が上手い歌手では?という質問で声楽家たちから名前が挙がった歌手は、

  • 北島三郎
  • 島津亜矢

という結果でした。

北島三郎さんについては、

「テノール歌手としてもすごいという事ですね。テノールの特徴のスカッとした声がピーッと張った感じで出ると天下一品。(テノール歌手として)世界的に見ても相当良いんじゃないですかね。」

そのテノールの魅力が味わえるのが『まつり』

島津亜矢さんについては、

「もちろん演歌の女王でもあるんですけど、それが洋楽だろうが日本のポップスだろうが、ここぞ!という時の声の張りっていったらすごくて。上手い!」

その圧巻の声の張りはホイットニー・ヒューストンの代表曲『I WILL ALWAYS LOVE YOU』で堪能できますね。

以上、歌のプロ・クラシック声楽家が本気投票で決めた本当に上手いJ-POP歌手ベスト10&番外編でした。

コチラの記事も

同様の趣旨の企画である「声楽家が選ぶ本当に歌が上手い女性アイドル総選挙」のランキングトップ20&番外編についてはコチラの記事で。

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