今でしょ講座 ご飯の炊き方 炊飯器ご飯が美味しくなる研ぎ方、浸水時間、水の種類など手順一覧
21年12月10日放送のテレ朝系「林修の今でしょ!講座 最高にうまいお米の炊き方」ではプロが教える炊飯器ご飯の美味しい炊き方を特集。研ぐ、水にさらす、炊く(早炊きの使い方)という3つの手順をまとめてご紹介。美味しいご飯にぴったりな水の種類は?お米の品種の選び方は?ほぐし方、よそい方、保存法などお米の疑問を一挙解決。
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研ぎ方
今回の特集に協力してくれたお米のプロ達は、
- 八代目儀兵衛 総料理長 橋本晃治
- おにぎり浅草宿六 三代目店主 三浦洋介
- 寿司割烹 伸 店主 多田安伸
- チアカウンター 料理長 森英徳
- 小池精米店 三代目店主 小池理雄
- 新潟薬科大学 大坪研一教授
というラインナップ。
まずはお米についたヌカや汚れを落とす第一の工程「研ぎ」。
- 1回目は軽く洗い、水はすぐに捨てる
- ゴシゴシでは無く優しく揉み洗いすると食感・旨味アップ
「最初の水ってお米にホコリや汚れがいっぱいついているんですよね。ここをゆっくりするとお米はスポンジみたいなのでどんどん不味い水を吸っちゃうんですよ。なるべくここを早くお願いします。」
軽く手で回すようにするだけで2秒から3秒ほどと超短時間ですぐに水を捨てるのがコツ。
ゴムボールを軽く握ったり放したりするイメージで3合のお米で30回ぐらいが目安。
あとは水を変える工程を3回行うだけで、研ぐのは初めだけ。
※他にあえてヌカ臭さを出すために全く研がないという意見も
軽く研いだ場合とゴシゴシ研いだ場合でその食感を機械測定してみると、
軽く研いだ米の方が米本来の食感を生かせるという結果に。
表面からでんぷんが漏れ出して炊いた後にべちゃっとしたご飯になってしまうんですね。
洗った後に水が濁るのは「でんぷんの欠片」が溶け出しているだけなので、どんどんお米の旨味が逃げて行っているだけ。
「研ぎ1回、水変え3回すると旨味が残って汚れが落ちる」というプロのアドバイス。
研ぎすぎるとミネラル、ビタミン、酵素などの成分も流れていってしまうので栄養面でもマイナス。
スポンサーリンク浸水時間
続いてはお米に水を吸わせる浸水(吸水)の時間をとるのですが、
米炊き達人たちは30分~6時間超、なかには念を入れて「一晩」浸けるというプロの回答も。
この浸水の工程は「簡単なんだけど飛ばしちゃいけない工程」との事で、お米がパサパサするという悩みのほとんどがこの浸水時間で解決するんだとか。
水をお米内部までしっかり吸収させると、炊いた時により内部にまで熱が加わるようになり、これにより多くのでんぷんが糖に変化するので甘みアップ。
長時間浸水させると答えたプロ達はお米を入れたボウルにラップをかけて”冷蔵庫内”で時間をかけるという方法をとっていましたが、こうする事でより内部にまで水が入るという科学的な裏付けも。
炊いた後は甘みがアップしているというデータもしっかり出ているのでプロのやり方には納得。
最終的には、前日の夜に浸水をスタートさせて冷蔵庫で一晩放っておくのがベストという番組の結論に。
水の種類
米炊き達人たちはミネラルウォーターや浄水などを使っているようですが、
そのすべてに共通するのが
「軟水」
という事。
お米に含まれる酵素が働くと、味の無いたんぱく質が旨味のあるアミノ酸に変化し、でんぷんが甘い糖に変化しますが、この酵素の働きを活発化させるのが軟水。
ちなみに日本の水道水は各都道府県の平均値で見ると全ての地域が硬度120未満の軟水。※季節や浄水場によって差異あり
25辺りの軟水を使っているプロもいたようなので、ミネラルウォーターを使ってこだわって炊く時は表示をよく見て軟水である事を確認して使用するのが良さそうですね。目安は硬度20~40なので要チェック。
スポンサーリンクお米の品種選び
実は達人たちは「甘くてもっちり」ブロックのお米を選ぶ傾向にある事が判明しましたが、
これは「白米だけで甘い」を強調するため。
お米で強いインパクトを与えるためには「甘い」のが一番分かりやすくて説得力があるからでしょうか。
逆に「さっぱりでしっかり」したお米はお寿司屋さんが好んで選ぶ傾向にあるそうで、握りやすさや食べた時にシャリが口の中でほどける食感を求めると「さっぱりでしっかり」がピッタリ。
プロは自分が出す料理に合ったお米を選んでいるだけなので、一般家庭の場合はチャート表を参考に、色んなお米を食べてみて自分好みNo.1を決めるのが良いというアドバイスも。
ちなみにお米は精米してから劣化が始まるといわれているので、買う際は精米日からなるべく日が浅いものを選ぶと良いとの事。
また「真っ白なお米(熟していないお米)が少ない事」も目利きの一つで、半透明なお米が多いものが良い品質。
買った後に保存する場合は1~2週間で食べ終えるなら常温保存でもOKで、それ以上になると冷蔵保存がおすすめ。
冷蔵庫に入れる際にはジップロックなどに入れて空気をしっかり抜いてから小分け保存すると使いやすいそう。
炊飯器の炊き方
達人たちは土鍋、羽釜などで炊き上げているケースが多いようで、
例えば土鍋であれば厚手なので熱がゆっくり加わって旨味成分が増えやすいといったメリットがありますが、
なかなかこれをマネするのはハードルが高いという事で、炊飯器で美味しく炊く方法をプロから教えてもらうと、
ポイントは2つで、
- 炊飯モードは「早炊き」で炊くと旨味が約1.7倍アップ
- 炊けたらすぐにほぐすと食感アップ
これはしっかり水につけたお米が大前提。
標準モードの炊飯だとゆっくりとお湯にしながら炊飯して行くのでダラダラと熱を加えるとお米の表面が溶けてしまうという難点が。そこで一気に炊き上げる事でシャキッとした炊きあがりになるんだとか。
数値上も早炊きにすると粒の硬さはほぼ同じぐらいなのに付着性が低いのでシャキシャキしたお米になっているという結果。
水にしっかり浸けているからこそ早炊きがベストになるというわけですね。
スポンサーリンクご飯のほぐし方&よそい方
家庭でご飯を不味くしてしてしまう原因ワースト1とプロが語るのがこの重要な手順。
実は炊き上がった状態のご飯を炊飯器でそのままにしておくと、
「ご飯から上がる蒸気が炊飯器の蓋に付く → 水滴になってご飯に降り注ぐ → 水滴のせいでご飯同士がくっ付く」
と水っぽくてダマになったご飯になってしまうとプロの指摘。
そんなご飯をほぐそうとすると無理やりほぐす事になるので、食感が悪くなってしまうという原理。
一方でおすすめのほぐし方として紹介されたのが通称「天地返し」。
やり方は、
- 十字を切るようにして四等分にする
- 1ブロック分、底から持ち上げてひっくり返す
- ひっくり返したものを優しく切るようにしてほぐす
- 4ブロック行ったら完了
ご飯が炊き上がったらすぐさまほぐし作業に入るのがポイント。
プロは土鍋をひっくり返して桶などに出してほぐしたりしてやはり天地返しを行っている模様。
【よそい方】
お茶碗によそう際にも達人たちは技を使っているようで、
しゃもじですくってそのまま茶碗にひっくり返すのはNGというプロの意見。
プロのよそい方は、しゃもじでふわっとすくい、しゃもじをスライドさせるようにして抜いて茶碗へ。
親子丼などをご飯に乗せるようなイメージですよね。
ひっくり返してよそってペタペタと叩くのはもっての外だそうで、お米の粒を潰さないようにするのが鉄則との事。
3回ぐらいに分けて、徐々にご飯の量を減らして山型に盛ると美味しく見えるという裏ワザも。
以上、今でしょ講座のご飯の炊き方特集についてでした。