ワールドカップ公式球の歴史 歴代ボール振り返り&中村俊輔解説 フットブレインより
22年6月5日放送のテレ東系「FOOT×BRAIN」ではサッカーワールドカップで使われたアディダス歴代ボールの歴史を振り返ると共に中村俊輔が解説する公式球2022のアル・リフラの特徴について。という事で番組内容をまとめてご紹介。
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歴代公式球
使われたボールはイングランド製の茶色い牛革製。
これ以降は主に開催国が製作する事になりましたがそれが変わった歴史的な大会が1970年メキシコ大会。
サッカーボールといえばこのデザインは五角形のパネル12枚、六角形のパネル20枚の計32枚で構成されアディダスが公式球を提供するという形に。
世界中でW杯をテレビ観戦する時代の到来に合わせてモノクロ映像でも見やすいように白黒のデザイン。
その意味も込めてテレビ界のスター=テルスターというネーミングに。
マラドーナの5人抜きを生んだボールは”防水加工の飛躍的向上”がトピック。
それまでは天然の牛革が使用されていましたがアステカからは人工皮革を使う事で防水性がアップ。
白と黒というボールの色の組み合わせが初めて変更。
ボールの熱圧着技術(サーマルボンディング製法)を導入。
それまでは手縫いで作られていたボールを熱を使って貼り付ける方式に変えた事で縫い目の凹凸が滑らかに。
それに伴って使用するパネルの枚数も14枚に減ってより真球に近づく事に。
スポンサーリンクパネルの枚数はさらに減って8枚に。
無回転シュート、ブレ球を打つ選手が猛威を振るったのがこの頃。
パネル枚数は6枚に。
6枚のパネルは維持しつつパネルデザインを変更してより真球に近付けながら、表面の加工を工夫する事で軌道を安定させる仕掛け。
ネーミングはアラビア語で「旅」という意味。
パネルは色鮮やかなカラーと6つの言語で記されたメッセージで多様性を表現。
パネルにゴルフボールのディンプルのような小さな窪みを設けた初の公式球に
スポンサーリンク中村俊輔の感想は?
フリーキックの名手として知られる中村俊輔に感触を聞いてみると、
「よく弾む。反発力があると思います。あと表面がザラザラしてるんですよ。引っかかりは良いんじゃない?センタリングの時とか。」
ちなみにパネル枚数が大きく減った2006年の+チームガイスト以降は「カーブがかけ辛くなった」という中村俊輔の実感でしたが、
試しにフリーキックを蹴ってみると、
「良いね。キッカーの目線で言うとよく飛んでいくよ。」
ブラズーカ、テルスター18、アル・リフラの軌道を比較してみると、カーブの頂点の位置はアル・リフラが最も高く、
過去のボールに比べてカーブがかけやすい様子。
「蹴った感触はモチモチというよりも反発が強い。でも足に吸い付くような感じもするから蹴りやすかった。スピードが出るな。だから多分ロングパスとか真っ直ぐのシュート、インサイドパスもスピードが出ると思うんですけど。」
筑波大学の研究所で空気抵抗を計測してみると、
アル・リフラはDFのバックパスのスピード(秒速14m)の時点で既に空気抵抗が小さくなるという実験結果。
さらにシュートレベルの高速域でも空気抵抗は小さいままという事も明らかに。
つまりシュートになると途端に牙を剥くような極端な設計ではなく、幅広いシチュエーションで安定した性能を発揮しつつ、あらゆるシチュエーションでのボールの高速化に寄与しているというわけですね。
これを踏まえて「シュートレンジはこれまでのW杯よりも広くなるのではないか」という結論に。
ディフェンス面から見るとボールスピードが上がるのでサイドチェンジの重要性が増し、さらにインターセプトもしにくくなるとかなりディフェンス泣かせなボールという見方も。
ちなみにボールの空気圧については国際的な基準が設けられていて、
ボールに表示されている基準値に収めるのがルール。
以上、FOOT×BRAINからワールドカップ歴代公式球についてでした。