横断歩道で鳥の鳴き声が聞こえるのはなぜ?答えは方角?チコちゃん
24年6月7日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『横断歩道を渡る時に鳥の声が聞こえるのはなぜ?』の答えなど簡単にまとめてご紹介。視覚障害者のための音というのは分かってもなぜ鳥なのかそのカギは方角?
ゲスト出演者
【ゲスト】遠藤憲一、福田麻貴
【VTRゲスト】濱田祐太郎
横断歩道を渡る時に鳥の声が聞こえるのはなぜ?
1問目の出題は、
なんで横断歩道を渡る時に鳥の声が聞こえるの?
チコちゃんの答えは、
東西南北が分かりやすいから
解説は岡山県立大学の田内雅規名誉教授。
田内先生は音の出る信号機の開発に携わった張本人。
視覚障害者用の音の出る信号機の役割としては、
- 青信号を知らせる
- 横断歩道を渡る地点を知らせる
- 到着地点を正確に知らせる
の3つが主なもので、それを知らせる音にはメロディー式と擬音式の2タイプが存在。
先に開発されたメロディー式は「通りゃんせ」「故郷の空」の音源が使われていて、一方の擬音式は「ピヨピヨのヒヨコの声」「カッコウの声」の2タイプ。
後発の擬音式の誕生は愛知県警から地元の電機メーカーに親しみやすい小鳥の声が出る信号機を作って欲しいという依頼があったのがきっかけだそう。
そこで生まれたのがピヨピヨ音でしたが、例えば交差点にある8機の信号機で同時にピヨピヨと音が鳴るとどこで鳴っているのか混乱してしまう問題が起こるという事で東西と南北に分けて音を出すよう工夫。
その際に選ばれたのが初夏に南から北に渡ってくるカッコウの声。
ただし全国的に普及しているのは南北がピヨピヨで東西がカッコウになっているパターンなので渡り鳥カッコウと真逆になっているのはちょっと残念。
こうして音を使い分ける事で東西南北が分かるようになっているわけですが、ここにさらに歩道の縁石が丸くカーブしているという問題も発生。
縁石のカーブ地点を基にして歩き出すと交差点の中心に向かって歩き出してしまうので大変危険。
また、横断歩道の先で鳴っているピヨピヨ音を頼りに進もうにも、渡る地点と到着地点で同時に音が鳴るので互いに音を打ち消し合って方向が分からなくなるという問題も。
これを解決するために生み出されたのが「同種鳴き交わし方式」というシステムで、渡る地点と到着地点で同じ音を交互に鳴らすことで音が打ち消されないようにするという工夫でこれを開発したのが田内先生。
スポンサーリンクただこれで全てが解決したわけではなく、横断歩道の中央まで進むと音量がほぼ同じになってしまうのでどちらに進むべきか分からなくなるという新たな問題も発生。
そこで編み出されたのが「異種鳴き交わし方式」でこれは渡る地点で「ピヨピヨ、ピヨピヨ」と音が鳴るとすると、到着地点では「ピヨ、ピヨ」という異なるパターンで鳴らす方法。
こうして音の出る信号機は実は4種類の音が鳴らして視覚障害者のサポートを行うという現行のシステムに辿り着いたという経緯。
メロディー式の場合は連続した音なので交互に鳴らしたり、音の種類を増やすと騒音になってしまうのでなかなか適用が難しく、今では鳥の鳴き声を使った信号機が標準となって2003年から新規設置されるものは全て鳥の鳴き声。
今では日本国内の99%が鳥の鳴き声でメロディー式はたった1%という比率に。
最後にほぼ全盲のお笑い芸人として活動する濱田祐太郎の提案のもと他の音を使った信号機をテストしてみる事に。
鳥の声だと街中の音に混ざって聞こえなくなることがあるので「野太いおじさんの声でおりゃー!」「お帰りなさいませご主人様!きゅんきゅん!」と色々な音をテスト。
長く続く音だと鳴っている間に音の鳴る場所を掴みやすくなるのでなかなか好評という結果で田内先生も今後の信号機改良の参考になるというコメント。
という事で1問目は以上。
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