マツコの知らない世界 SHOW-YA寺田恵子が選ぶガールズバンドは?話題になったバンド一覧
21年7月6日放送のTBS系「マツコの知らない世界」ではSHOW-YA寺田恵子、ギタリストSAKIの2人が日本のガールズバンドの戦いの歴史を語り尽す事に。ガールズバンドの新時代を担う4ジャンル別のおすすめや、あざとさを武器に戦うバンドたち、超絶テクニックを持つバンドなど全15組以上が話題に。
マツコとSHOW-YA
番組冒頭では、
「分かりやすくいうと、女性のみのバンドであんなえげつない事やっていたバンドは世界的に見てもそうは無いのよ。」
とSHOW-YAの事を語り出すマツコさん。
マツコ「野郎どもをなぎ倒していって欲しいっていうその感情みたいなものも乗っかりながら。
ところがそんな矢先に1990年にリリースされたアルバム『HARD WAY』では、
マツコ「こっからだ!っていう時にこの人辞めちゃってね。」「いけー!って思ってたら辞めたのこの人。辞めたのぉ~!青春を返してっ!」
こんな感じでSHOW-YAには熱い思いがある様子のマツコさんで番組はスタート。
1981年に始動したSHOW-YAは当初は事務所の意向でポップスバンドとしてスタートしたものの、
1989年発売の『限界LOVERS』ではハードロック路線に急転換。
寺田「この位から、自分が自分でいようと思ったぐらい。」
マツコ「私SHOW-YAを応援するわって決めた。」
そして紆余曲折ありながら、今では女性だけの祭典NAONのYAONを主催してガールズバンドとは関わりを持ち続けていて現在に至るわけですが。
そしてもう一人のゲストであるギタリストのSAKIさんは高校生時代に見た聖飢魔Ⅱにロック魂を目覚めさせられ、その後はSHOW-YAに触れたことでガールズバンドのカッコ良さに衝撃を受ける事に。
そこからはガールズバンドの世界にドップリ浸かって現在はNEMOPHILAとMary’s Bloodの二つのバンドでギタリストとして活動中。
スポンサーリンクガールズバンド戦いの歴史
番組では日本のガールズバンドについて「男性バンドとアイドルの狭間でもがく存在」と位置づけたわけですが、
マツコ「難しいよね。誰に売るのか?っていうのを考えた時に絶対ターゲットがあるわけじゃない?ガールズバンドってオタクの人を掴みづらいというか。」
- 1977年(歌謡曲全盛期) – ガールズバンド創世記は祖となる「ガールズ」のデビューがきっかけ。異色の存在
- 80年代前半(アイドル全盛期) – 成長期はSHOW-YAがハードロックテイストを持ち込んでに進化。イロモノ扱い
- 80年代後半(バンドブーム) – 変革期はハード「SHOW-YA」vs ポップ「プリプリ」戦争勃発で知名度アップ
当時は仲たがいなども無く仲が良かったというSHOW-YAとプリプリ(プリンセス プリンセス)の2組。
ところが、周囲が煽った対立構造に乗っかる形で、
- SHOW-YA派 – 硬派で水商売・オネエ界隈で人気
- プリプリ派 – かわいい女の子路線
とファン層が分かれたことでコチラも自然と対立する形に。
このザックリした分け方に「それだけじゃねぇからな!」と声を荒げるマツコさんではありますが、二大派閥を巡って対立があったのは事実。それでも幸か不幸か、ガールズバンドの認知度自体は上がった時代が80年代後半。
マツコ「プリプリはプリプリで只者じゃないわよってオカマは気付いてたからね。どこにも顔を出すんだよオカマたちは。」
- 1990年代(ヴィジュアル系ブーム) – 停滞期は音楽業界の三大勢力に押される形で「少年ナイフ」「ロリータ18号」のパンクサウンドが海外で評価。
小室哲哉のTKサウンド、SPEEDを代表とするダンスミュージック、ヴィジュアル系バンドという三大勢力が日本の音楽を席巻した時代。
寺田「好きなんですよ。みんな良い人なんですよ?でも自分の中では暗黒の時代なんで。TKサウンドの時代が一番嫌い。」
この時代に活躍したガールズバンドとしては、
少年ナイフ
1992年メジャーデビューの3人組パンクガールズバンドはニルヴァーナの全英ツアーの前座に起用される事に。
ロリータ18号
アメリカツアーも敢行していて、世界に続く道の基盤を作ったガールズバンドの先駆け。
寺田「海外に飛び出していける強さみたいなのはすごい。」
マツコ「もっとイケたんですけどね。あなた達の方が。」
- 2000年頃(アイドルブーム) – 復活期はアイドル性をとり入れたバンド「Whiteberry」「ZONE」の登場で一般の知名度もアップ
ZONE
Whiteberry
寺田「ホントにみんな子どもだったから。昔はバンドは高校時代に文化祭とかきっかけで始めてたけど、普通に子どもなのね。小学生とか中学生とか。」
マツコ「良く出来た歌よね。」
スポンサーリンク- 2010年頃(CDが売れない時代) – 発展期は演奏技術・音楽性の爆上がりで「チャットモンチー」「SCANDAL」などが注目されるように
- 新時代に突入
チャットモンチー
2005年のメジャーデビューから2年4か月で女性バンド史上最短で武道館ライブ実現。
ポップでかわいい曲にあってサラッと高等テクニックを入れて来るという高い演奏技術を持ち合わせて存在感。
SCANDAL
2008年メジャーデビューで高い演奏技術で若い世代に大きな影響を与える事に。
さらにガールズバンドをテーマにしたアニメ「けいおん!」の影響もあってバンド人口がグッと増えたのが2010年頃。
マツコ「出来そうだなって思わせるのも大事だよね。」
世界と日本のガールズバンド
ガールズバンドの活動は脈々と広がっているものの、なかなか日本では認知される機会に恵まれていないのも事実。
一方で世界からは高い注目を浴びている側面もあって、その最たる例が、
BABYMETAL
寺田「バンドでは無いんだけども、見た目がすごくかわいい、幼い、だけどサウンドがすごくヘビーで。」
アイドルとメタルの融合は当初メタル界に物議を醸したなんてお話もありますよね。
ただ、BABYMETALの登場が呼び水になって世界から日本のガールズバンドに注目が集まるようになったというのも事実と寺田評。
そしてそんな世界的な注目を浴びるもう一組が、
LOVEBITES
2017年デビューの正統派ヘヴィメタルバンド。
2018年にドイツで開かれた世界最大のメタルフェス「Wacken Open Air」では日本人女性だけで構成されたバンドとしては初出演を果たす事に。
新時代ガールズバンド10組
これからの時代を担う新時代ガールズバンドをジャンル別にザックリ分けると、
【SHOW-YA系統 ハードロックテイスト】
- BRIDEAR
- LOVEBITES
- NEMOPHILA
- Mary’s Blood
マツコ「すごい上手よね。」
寺田「SHOW-YAの一番速いテンポより明らかに速いし。」
マツコ「姉さんの時は威嚇だったんだから!私今バスドラ踏んでますよー!っていう。」「聴け!お前ら!っていう。」
【プリプリ系統 大衆性(ポップ)】
- SILENT SIREN
寺田「読モでーす。今バンドやってまーす。ぐらいやればいいのにと思ったけど、本人たちはそこを売りにされるのは嫌だって言って、ちゃんとした演奏をしていきたいっていうのを言ってた時にグッと来た。」
マツコ「こんな時代になったか!?って思うよね。」
【少年ナイフ・ロリータ18号系統 海外評価パンクサウンド】
- 東京初期衝動
- CHAI
- カネヨリマサル
【チャットモンチー系統】
- なきごと
- Hump Back
こういったように世間に受けるバンドは数あれど、
海外も含めて今の時代、ロック全体がちょっと下火になっているという難しい時代に。
ポップス・EDMなど多ジャンルの台頭や、楽器無しで音楽制作できる環境も整ったり、YouTubeなどで簡単に音楽に触れられる時代にあっては楽器を演奏するバンドを生で観ること自体減っているという点。
マツコ「今アメリカで一番人気があるロックバンドって誰になるの?レッチリとか以降分かんないんだけど。もうダメだわ。」
スポンサーリンク最強武器「あざとさ」3組
当時のSHOW-YAが使った「あざとさ」の武器は、
短時間のテレビ出演でも最大のインパクトを視聴者に残せるようにセクシーさを前面に押し出す戦略に。
寺田「お腹出せる人はお腹出す。脚出せる人は脚出すとかね。男の人には出来ない武器を利用して世の中に出ていくっていうのが、あざといのかなと思って。」
マツコ「めっちゃ大事。男性ウケを狙ってさ、一見フェミニズムとは反対をいっているようだけど、それを利用して女がのし上がるってすごいフェミニズムだと思うのよ。私の中では。」
日本は女性の地位が低いといわれる中で、NAONのYAONなどのイベントをどうしてやっているのか?と海外メディアから質問される事もあるそうですが、そんな時にマツコさんなら、
マツコ「もし向こうの連中に言われたら、声高らかにこれは言いなさい『お前とこの国にSHOW-YAはいるか?』と。うん。」
というわけで武器を活かすガールズバンド3組は、
BAND-MAID『Different』
あざといポイントは、かわいいメイド服+かっこいいハードな演奏に加えて語尾に「ぽ」をつける分かりやすいあざとさ。
寺田「やっぱり海外の人もメイド好きなんだな~って思う。」
マツコ「めちゃカッコいいわね。」
語尾「ぽ」は小鳩ちゃんなので。
Aldious
キャバ嬢スタイルでハードロックというあざとさ。
Su凸ko D凹koi(読み:すっとこどっこい)『ブス』
マツコ「これをバンドじゃない歌手の方が歌ってもなかなか風当り強いよね。バンドの形だから出来る事かもね。」
超絶テクニック2組
寺田「どうしても知ってほしいバンドが。ちょっとこのバンドたちが世の中に出ていかないのはおかしい!って思ってるバンドを紹介するので。」
Gacharic Spin『赤裸ライアー』
超攻撃&ド派手な最強ロックバンド。全員がテクニックモンスター。
マツコ「これは存じ上げておりました。すごいですよ。」
寺田「もう大好きで。自分のお腹を痛めて産んだ子だって言ってもいい位好きなんですよ。」
マツコ「それ本気で思い出したら大変だからね。やめなさいよ。ホントに。笑」
全員のパフォーマンスがハイレベルな中にあって、ベース&ドラムのパフォーマンスは是非知ってほしいという寺田垂涎のおすすめ。
ベースのチョッパー/スラップ奏法&ハードな楽曲のドラムを叩きながら高音キーをブラさない歌唱力。
マツコ「めっちゃカッコいい!」「ちょっとアイドルの楽曲っぽいのよ。メロディーが。打ち込みの音をちょっと生音でやってるみたいな。色んなジャンルを聴いてくると、こんな事をやろうって思う人も出て来るんだなと思って。」
もう一組というかもう一人のおすすめはゲストでもあるSAKIさんのギター速弾き。
スタジオでは、聖飢魔Ⅱ『蝋人形の館』の生演奏で〆。
寺田「今NEMOPHILAっていうバンドやってるんですけど、そのバンドはホントにカッコいいんで出来れば皆さんYouTubeチェックしてください。NEMOPHILAとSHOW-YAよろしく!乗っかっちゃった。笑」
以上「マツコの知らない世界」で紹介された日本のガールズバンドについてでした。
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