旅館の窓際の謎スペースは何の為?名前は何と呼ぶ?チコちゃんに叱られる
21年5月29日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で出題されたのは『旅館の窓際にある「あのスペース」ってなに?』という建築に関する問題。旅館の窓際には必ずと言っていいほど椅子と机が置かれた例のスペースがありますが、アレの名前や目的とは?
スポンサーリンクゲスト出演者
【ゲスト】渋谷凪咲、児嶋一哉
【VTRゲスト】なし
旅館の窓際にある「あのスペース」ってなに?
本日はゲスト2人とも初登場。
「NMB48」呼びの渋谷凪咲さんはグループ名で呼ばれているのに全くツッコまない天然ぶりを早速発揮していますが、続いて「アンジャッシュ」呼びの児嶋一哉さん。
オープニングはこの辺ですぐに1問目の指名は、
この中で一番、日本中を飛び回っているステキな大人ってだーれ?
「ねぇねぇナインティナイン。」とここでもグループ名で呼ぶ新しいパターンを披露するチコちゃんですが、
回答者は渋谷凪咲さんに。
ここでチコちゃんの疑問は、
旅館の窓際にある「あのスペース」ってなに?
ベランダという答えですが、
チコちゃん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
児嶋一哉さんに聞いてみると「何だっけな?あれは。」と言った所で正解マークとピヨピヨ音。
チコちゃん「児島。つまんねーヤつだな~。」
これはチコったようなので、正解を言われてちょっと悔しいチコちゃんから漢字の問題へ。
出題は「とまこまい」
残念ながら3人とも不正解。
正解は苫小牧ですね。
岡村さんが唯一「苫々牧」と書いて惜しいといえば惜しい。
というわけでチコちゃんの本題の答えは、
元廊下
解説は京都府立大学大学院の松田法子准教授。
旅館の窓際にある椅子と机が置かれたあの例のスペースは元廊下で、元々長い廊下だったところを部屋ごとに区切った事から生まれたスペースで名前は「広縁(ひろえん)」。
スポンサーリンク現在、多くの旅館の廊下は部屋に挟まれるように部屋と部屋の内側に設定されているものですが、明治時代以前に建てられた旅館の廊下は各部屋を取り囲むようにして部屋の外側に付けられる事が多かったとか。
かつて宿泊客たちはこの外側を囲む外廊下(広縁)を使って部屋に出入りしていたんですね。
この建築様式は旅館に限らず、江戸時代までの日本建築特有の物。
こうする事で外から明かりが入りやすく、電気照明が無かった時代には適した作りだったんですね。
外側を開放的なスペースにしているので、壁に窓を付けるよりも多くの光が差し込んできますよね。
さらに外廊下は長期滞在の宿泊客が自ら洗濯物を干したり、自分たちで食べ物を煮炊きする自炊するスペースとしても活用されていたとの事。
このように理にかなった作りだったこの外廊下(遠縁)ですが、それがいつしか現在のような中廊下に変化。
そのきっかけになったのが明治時代における外国人観光客向けの施策。
外貨を獲得したいという思いから欧米の住宅やホテルを模倣する形で作り変えられていったわけですが、
というのも日本の伝統的な温泉旅館などの作りは大部屋をふすまで仕切って複数人が寝泊まりするスタイルが一般的だったのに対して、欧米ではプライバシーが保たれる個室が当然。
となると大改造が必要となるわけで、
といった手順で個室化。
これで外国人観光客も止まりやすい日本旅館が誕生。
そしてこの外廊下は、後々になって畳に座る文化が無い外国人の為にイスやテーブルを置くスペースに。
確かにあのスペースだけ急に洋の匂いがするのはその為だったんですね。
1952年(昭和27年)に決められた国際観光ホテル整備法によると、
「いす及びテーブルの備付のある広縁その他の施設があること」
とあの謎スペースの設置は義務になっていた事が分かります。
そして今でもあのスペースが脈々と残っているのは、この法律に従った結果だったり、広縁がある構造が一般化して作られていたり。
つまり現在の広縁というのは、元廊下を外国人観光客向けに有効活用した名残りと考えられるわけなんですね。
最後に広縁からの景色がお好きという松田先生が全国を旅して見つけたおすすめの広縁を紹介。
- 長野県 別所温泉
- 京都府 天橋立 旅館 文殊荘
- 京都府 俵屋旅館
というわけでコチラが結論。
旅館の窓際にある「あのスペース」は元廊下
でした。
旅館の好きな場所は?という質問には「試食が出来るお土産売り場。」とチコちゃん。
という事でこの日の1問目は以上。
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