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逃亡医F 手術シーンはありえない?医療監修が自ら解説


22年2月2日放送の日テレ系「名医が逃亡医Fの超絶オペを徹底解説SP」ではドラマの医療監修を務める新村核医師が手術シーンについて自ら解説。という事で放送内容をまとめてご紹介。あのシーンは現実的にはありえない?それとも可能?そんな疑問にお答えします。

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医療監修

逃亡医F 手術シーンなど医療監修の新村核医師

新村核医師は「ドクターX」や「コードブルー」など放送局をまたいで有名作品の医療監修を数多く務めている現役医師でその道のプロ。

単刀直入に「逃亡医Fで描かれている手術は実際に可能?」と質問をぶつけてみると、

「医療的に成立するギリギリのライン」逃亡医F 手術シーンはありえない?医療監修でギリギリのラインで成立

というお答え。

という事でそんなギリギリの手術シーンを解説してもらう事に。

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第1話

第1話では患部の損傷が激しすぎて「腕の組織がめちゃくちゃになっている状態」を解消する為にあえて斧を使って腕を切断するというショッキングなシーンが登場。逃亡医F 第1話 シーン解説 腕の組織

新村先生の感想としては「我々もそう思います。笑」

あのシーンではちまちま修復するようでは困難なので、すぐ近くをスパッと切ってしまってキレイな断面を出して、逃亡医F 第1話 シーン解説 斧で腕の断面露出

キレイな神経・血管を抽出していき、逃亡医F 第1話 シーン解説 神経と血管を抽出

それらを接合して行くという手術手順。逃亡医F 第1話 シーン解説 接合

「藤木は接合する為に切ったという事になりますから、後からどういう手術をするかイメージしながら行動してたという事になりますよね。」

あのシーンでは患者の美香子が大ケガを負っているにもかかわらず、割と平気な感じで会話しているシーンもありましたが、

「実際のヒドい外傷で見られるんですけど、美香子の脳に普段とは違う色々な物質が出ている、エンドルフィンとかアドレナリンだったり。痛み自体感じない状態になっていたっていう。」逃亡医F 第1話 シーン解説 大けがでも会話する美香子

また、オペ用顕微鏡の代用品として氷を使って拡大鏡を即席で作り上げるシーンが登場しましたが、逃亡医F 第1話 シーン解説 氷の拡大鏡

「普通は顕微鏡手術で倍率を上げないと無理。僕もその氷が実際にどうなるのか?は分からないですが、5倍ぐらいにはなってるんじゃないかなと。」

このアイデアは原作の漫画にも登場するので、そのアイデアをそのまま採用したと新村先生。

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第2話

第2話では肺静脈狭窄症(肺静脈のうち何本かがすぼまって狭い、もしくは閉塞している疾患)を患っている少年が肋骨を骨折して、折れた肋骨が肺に刺さるという重傷を負うシーン。

「火に油。元々肺も心臓も先天的に悪い所に折れた肋骨が血液の多い肺に刺さり出血している。もう生きるか死ぬかの状態で藤木が発見すると。」

折れた肋骨を取り除くシーンが登場しましたが、

「医療現場でもそうですが、折れた肋骨は一部分を外しても大丈夫です。だから折れた肋骨は取り払って肺へのダメージを無くしてって事で終わりです。大丈夫です。」逃亡医F 第2話 シーン解説 折れた肋骨は外して大丈夫

さらに医療設備が整っているわけもない山小屋での手術にあたっては、

「縫合する為の糸と針、吸引をする為のチューブ、血が沢山出ていますから常に血を吸い出していなければいけない。」逃亡医F 第2話 シーン解説 山小屋の手術用道具

釣り糸を縫合に使うシーンについては、

「実際にやるケースは無いですが、釣り糸を撮影現場で見させていただいて『あながちこれは使えるな。』という印象で。丈夫でちょうどいい長さと太さで。」逃亡医F 第2話 シーン解説 釣り糸を確認する成田凌と医療監修の新村医師

藤木役の成田凌と話をしながら細かい手技について指導。

現場で用意された小道具を実際にチェックして本当に使えるかどうかを確認してからゴーサインを出しているわけですね。

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第3話

第3話は脳腫瘍の症状の悪化により香川が倒れるシーンが描かれましたが、

「腫瘍自体が大きくなって、小脳と脳幹が圧迫されて具合が悪くなる。めまい、ふらつき。それに加えて水頭症(過剰に溜まった髄液で脳が圧迫されて様々な症状を引き起こす状態)という状況。呼吸が止まって意識が悪くなってという恐れがある状態まで進行していたと。」逃亡医F 第3話 シーン解説 髄液の圧迫

そこで日用大工道具のドリルが登場するわけですが、

「さすがに脳腫瘍そのものを摘出するというのはあの状況ではないので、腫瘍があるために脳脊髄液、水の循環がダムのようにせき止められてしまって、あるべき髄液の量よりも増えてしまっていると。」

その状態だと、とりあえず髄液を抜いてしまえば病院までは持ちこたえられるという判断。逃亡医F 第3話 シーン解説 応急処置で病院までは持ちこたえられる

そこで髄液を抜くために頭蓋骨に直径2cmの穴を開ける必要があり、そこでドリルが活躍。

「まぁ勇気いりますよね。やれなくはないかなと思いますけども。」逃亡医F 第3話 シーン解説 やれなくはない範囲

ちなみに手術に移る前にリンゴをデコレーションするシーンが登場しましたが、そんな時間の余裕が本当にあるの?という疑問については、

「言った時点で藤木は9割がた、僕はここでオペをしますっていう気持ちをほぼほぼ固めてたんだろうなっていう。」

時間的余裕についてはむしろ自らの逃亡時間が無くなってしまうリスクの方が高かったという見解。

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第4話

第4話では犬の手術シーンが登場しますが、

「アイデアとしては僕も『こう来たか!?』と。」逃亡医F 手術シーンはありえない?医療監修でも驚くアイデア

当然ながら新村先生は原作漫画の監修を担当しているわけでは無いので、

描かれるシーンによっては新村先生ですらその突拍子もないアイデアに驚く事もあるようですね。

普段は人間を診る医師が動物を手術するという事に対しては、

「人間の体の構造と動物がどう違うんだろう?って。(手術イメージについて)全くイメージが湧かないです。」

流石の新村先生も専門外のましてや動物の手術となると二の足を踏むというのが正直な所だそう。

という事で以上、ドラマ医療監修の新村核医師が解説する逃亡医Fの手術シーンについてでした。

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