流行色はどうやって決まる?意味のある使い方は?チコちゃん
25年3月14日放送の「チコちゃんに叱られる」の問題『流行色って何?』の答えなどまとめてご紹介。
ゲスト出演者
【ゲスト】高畑淳子、寺田心
【VTRゲスト】なし
流行色って何?
3問目の出題は、
流行色ってどうやって決まるの?
チコちゃんの答えは、
世界がバタバタしないために決めている色
解説は日本流行色協会の小木曽珠希さん。
流行色は国ごとに文化や国民性も違って、インテリアや家電などファッション業界以外も対象になっているので、毎回多くの色が選定されるのが普通。
ちなみに素材感も重要なポイントになっているので布、毛糸、和紙といった素材感などでも表現。
これらの流行色は世界中のファッションやカラーの専門家が集まる1963年に設立された民間団体の国際流行色委員会の会議の席で決められるもので、日本、アメリカ、フランスなど17か国の代表で構成。
流行色会議は年に2回開催されて、各国の代表がそれぞれのカラー案を持ち寄って、その中から決定されるという流れ。
2025年については約450色の提案の中から56色の流行色が決まっていて、会議の雰囲気はかなり和やかでバチバチした空気は無いと日本代表を務める小木曽さんの証言。
スポンサーリンク流行色を決める基準は社会情勢・人々の心理などを分析してその時代にマッチした色が選ばれるようになっているそうで、流行色は発表する2年前にはもう既に決まっているという事実も。
つまり2025年の流行色は2023年の会議で決められたもので、流行色は実際に流行した色ではなく、2年後の社会情勢を予想して決められた色という意味に。
2023年時点では世界中で紛争が継続中で混乱状態であり、これが2025年にも続くであろうという予測のもとで「困難に負けずに良い未来を作る」というテーマで流行色を決定したという経緯。
2年前に決めるのは色の染料の確保などの準備に時間がかかるからだそうで、世界規模で同じ色を大量に用意するとなると多くの労力がかかり、その色にあったデザインの考案なども含めると前もって決めるのが望ましいという事情。
実際に流行色が決まってからは素材の展示会やファッションショーなどを経て店頭に並ぶという流れ。
つまり世界の様々な関係者がバタバタしないために2年前に流行色が決められるわけで、この流行色を決めるという動き自体は19世紀半ばに発見された合成染料が大きく関わっているとの事。
化学合成で作られる人工的な染料の合成染料は1856年にイギリスの化学者ウィリアム・パーキン博士がマラリアの治療薬の実験中にビーカーの底に残る赤紫色の物質を偶然発見したのがはじまり。
それまでは植物などの天然素材による天然染料しかなかったので、限られた色しか存在しませんでしたが、合成染料のおかげで色の種類は劇的に増加。
スポンサーリンクとなると服飾メーカーとしては何色の服を作るべきか?お客は何色の服を着ればいいのか?と迷うケースが増えて、そこでアパレル業界としてはとりあえずの目安となるトレンドがあった方が製品を作りやすく、お客としても「これが流行色です」と言われた方が買いやすくなるというメリット。
実際に、前もって発表された流行色が本当に流行ったのかどうか?過去の実績を見てみると、1980年代に流行した白・グレー・黒を使ったモノトーンカラーは1980年春夏の流行色として前もって発表されており、1981年のファッションショーでは日本人デザイナーのヨウジ ヤマモトが当時タブーとされていた黒を基調とした服を発表して、全身黒のファッションをカラス族と呼んだりと一大ブームを巻き起こすことに。
また、2023年の流行色は黄色が多く取り入れられていましたが、淡い色のバターイエローは海外セレブが多く着用したり、日本国内でもイエローの車体カラーの車が発表されるなど話題に。
メーカーがその流行色をもとにして多くの製品を作り、その色の製品が店頭に多く並ぶことになるので、やっぱり流行りやすくなるという点では流行色を一つの目安にするというのは知っておいて損はないというわけですね。
という事で3問目は以上。
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