陸上のトラック競技が左回りなのはなぜ？右利き多い説など諸説あり？チコちゃん

24年8月30日放送の「チコちゃんに叱られる生放送」の問題『陸上のトラック競技が左回りなのはなぜ？』の答えなど簡単にまとめてご紹介。

ゲスト出演者

【ゲスト】加藤浩次、ホラン千秋

【VTRゲスト】竹林宏アナ、あばれる君

2問目の出題は、

なんで陸上のトラック競技は左回りなの？

チコちゃんの答えは、

右利きが多いから！？

解説は筑波大学の大林太朗助教。

陸上トラックが左回りになったのは右利きの人が多いからという説が有力で、世界人口の約9割が右利きという事実からするとこれはもっともな理由。

右利きだと左回りの方が走りやすいそうですが、まずは人間がどんな風に走っているかを理解するのが先決という事で直線を走るケースとカーブを走るケースを比較しながら解説。

まずは真っ直ぐ走るケースについてですが、こちらは誰でも勝手にそうなるように両腕を真っすぐ前方に振るのが自然な走り方。

これは両腕を真っすぐ前方に振る事で腰や足が引っ張られるからで、つまり腕が走る方向にリードしているという意味。

カーブを曲がる際にもこれは当てはまり、曲がる方向に対して腕を振る事で方向付けていると大林先生。

左に曲がるためには右手を斜め左前方に振りますが、直線の時と比べると腕を振る角度が変化。この動きによって体が自然と左側に傾く事に。

右利きであれば当然ながら右手が器用に使え、さらには力強く腕を振る事も出来るので体を左に傾けやすいという意味でもあり、つまり左回りの方が走りやすいという結論。

さらに右利きの人の多くは左足が軸足になっているパターンが多いのも関係していて、これはボールを投げる動作や蹴る動作の軸足を考えると自然な形で右利きの人は左足で体の重心を支える事に慣れているのがポイント。

カーブを走る際には私たちの体には遠心力が働きますが、これに逆らって曲がっていくためにはトラックの内側にある左の軸足に重心を置いた方が曲がりやすく、

カーブを走っている選手のつま先をよく見てみると左足が左へ角度を変えているのに対して、右足はそれほど角度が変わらずほぼ真っすぐ。

これによって右利き(左軸足)だと左カーブの方が曲がりやすいという事に。

ちなみに最初のオリンピックでトラックを走った時には「右回り」だったという歴史もあって、1896年のギリシャ・アテネで開かれた第1回大会から第3回のセントルイス大会まではトラックは右回りで、第4回のロンドン大会では左回りに変更。

国際ルールが統一されたのがロンドン大会以降の事でその際に作られたルールブックには「left hand inside ＝左手を内側にする」という表記があるものの、なぜ左回りにしたのかその理由は決定的な資料が無く謎のままというのが実情。

このトラック左回りの理由には諸説あって、

欧米の文字文化説＝文章を左から右に向かって書くので視線移動も左から右に向くのが自然。となるとトラック競技を観戦する時もランナーが左から右に駆け抜けていくように左回りにした説。

心臓が左にあるため重心が左半身にかかりやすい説、戦車競走で武器を持つ右手で攻撃しやすい説などなど。

最後に右回りと左回りの2パターンで走った時にどっちのタイムが速くなるのか？あばれる君が生放送で検証する事になったものの、現場であばれる君が左利きである事が判明するというまさかのアクシデント。

さらに左利きだと右回りの方が走りやすくなるはずが、右回りの方がタイムが遅くなるという事態に。

一応、右利きの陸上部員6人でも同じ実験を行ったようですが、そりゃ陸上部になれば左回りトラックに慣れ親しんでいるので右回りで走ったら違和感から走りが遅くなるのは自明の理という事で何のための実験なのかよく分からない尺調整のための実験という事で終了。

ちなみにスーパーなどで左回りのコースで人が流れるようになっていると売り上げが伸びるというデータに基づいた「人間左回りの法則」と呼ばれる法則があるそうで、左手にカゴを持って商品を右手で取るというシーンを想定すると左回りの方がお客さんに好まれるというのが理由として挙げられているからだそう。

という事で2問目は以上。

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